今日のできごと


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2021/2/5(金)

 
写真はイメージです

ピザにはコーラじゃ

 私の神学生時代、教団初代理事長の弓山喜代馬先生が同じ敷地内に住んでおられました。
 私たちが入学当初、弓山先生はすでに98歳になっておられ
 101歳1で天に召されるまで、私たち神学生は、一緒の敷地で生活していました。

 当時「弓山邸」と呼ばれていた、一戸建ての住居に住んでおられた弓山先生に、
 食事を運んだり、休日の食事を作ったりするのは、神学生の役目でした。
 ですから、たえず神学生たちは、弓山先生と交流する時間がありました。

 また先生は、弓山邸に神学生たちを集めては、交流の時を持ってくださいました。
 私は35歳を超えていたのですが、「少年はどうした?」と呼ばれたときもありました。
 60歳以上離れていれば、弓山先生の目から見れば30台半ばでも少年だったのでしょう。

 ご高齢にもかかわらず、どの教会にどの先生が遣わされているかということは
 細かく把握しておられ、その記憶力の良さに私たちは驚かされていました。
 いつも全国の教会と牧師のために祈っておられれば、当然のことだったのでしょう。

 その弓山邸に招かれると、先生はドリップしたコーヒーを振る舞ってくださいました。
 まずドリップしたコーヒーなど、飲む習慣がなかった私にとって、とても意外でした。
 神学校でコーヒーを飲む事自体意外でしたが、「弓山邸でもそうなのか!」と驚きました。

 もう一つ意外だったのは、ピザがお好きだったことです。
 夏や冬の長期派遣期間中に、寮に残留になった神学生たちは寮だけでなく
 敷地全体の掃除や修繕などの過酷な作業に励むのですが、その神学生をねぎらうために、

 宅配のピザをとって下さり、私たちは弓山先生と一緒にそのピザを食べるわけです。
 ちょうど神学生たちが夏期派遣中の、8月1日が弓山先生の誕生日でしたので、
 誕生祝ということで、その時もピザをとってみんなでお祝いしました。

 その時に先生が言っておられたのが、「ピザにはコーラじゃ2」という言葉です。
 「100歳で、ピザにコーラ!?」単純に驚きました。
 年齢というフィルタをかけて人を見てはいけないことを、教えられました。

 先入観は、しばしば判断を誤らせます。
 先入観を捨てて、その人が実際に話す言葉をよく聞くことが大切です。
 ご高齢だった弓山先生は、魚でなく肉がお好きでした。魚は...「魚は嫌いじゃ」

 【今日の聖書】
 するとナタナエルが、
 「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言ったので、
 フィリポは、「来て、見なさい」と言った。
 ヨハネによる福音書 1章46節


 1 今月の10日で弓山喜代馬師が召天されてから、19年になります。
  四国のご出身でしたので、四国地方の方言で断定の語尾が「じゃ」になります。

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