危うくイスラエルと戦う所だったダビデ
ガトの王アキシュは、イスラエルと戦おうとして軍を集結させます。
そのころ、ペリシテ人はイスラエルと戦うために軍を集結させた。
サムエル記上 28章1節(前半)
ところがその軍に、ダビデも加わることを願うのです。
アキシュはダビデに言った。
「あなたもあなたの兵もわたしと一緒に戦陣に加わることを、
よく承知していてもらいたい。」
サムエル記上 28章1節(後半)
ダビデにとっては、大ピンチです。
自分の民と、戦いを交えなければならなかったからです。
神に油注がれて、王になったサウルに刃を向けるというのは
神に反抗することに、他ならなかったからです。
けれどもこのピンチを、他のペリシテ人の言葉によって
なんとか、切り抜けることができました。
だが、ペリシテの武将たちはいらだってアキシュに言った。
「この男は帰らせるべきだ。
彼をもともと配置した所に戻せ。
我々と共に戦いに向かわせるな。
戦いの最中に裏切られてはならない。
この男が元の主人に再び迎え入れられるには、
ここにいる兵士たちの首を差し出すだけで十分ではないか。
サムエル記上 29章4節
「この男は帰らせるべきだ。」この言葉がなかったら
ダビデは、ペリシテ人と一緒になって、
イスラエルと、戦わなければならない所でした。
ダビデが、ガトの王アキシュについていた嘘が、
最終的に、このような結末にたどり着いたわけです。
嘘やごまかしは、やがて刈り取りをみます。
その場をしのいだとしても、後になって大きな刈り取りが
待っています。ダビデの場合は、ガトの王アキシュからの保身のために
嘘を使いました。その結果、こういうことになってしまったのです。
保身はしばしば、嘘に続きます。嘘は罪です。罪は滅びに続いています。
保身ではなく、自分に死ぬことが必要なのです。
自分に死ぬことはその時は辛いですが、後が素晴らしいのです。
自分に死ぬと、後で悪い刈り取りをすることにならないのです。
逆に後になって、良い実を結ぶことになります。
十字架の後の復活のようになるのです。完全な回復が、そこにあります。
【今日の聖書】
そのころ、
ペリシテ人はイスラエルと戦うために軍を集結させた。
アキシュはダビデに言った。
「あなたもあなたの兵もわたしと一緒に戦陣に加わることを、
よく承知していてもらいたい。」
サムエル記上 28章1節