今日のできごと


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2021/1/6(水)

 
国道432古志原郵便局近辺
大晦日 10時54分

忘れ去られたヨセフ

1.一縷の望み

 冤罪のため、牢獄に入れられていたヨセフに、
 牢から出られる、一縷の望みがやってきました。
 牢に入れられた「王の給仕役」の夢を、解き明かしたことによって、

 その給仕役の長に、
 「牢から出してもらえるように、王に直接取り計らってください」と、
 依頼することができたからです。

 ヨセフは言った。
 「その解き明かしはこうです。
  三本のつるは三日です。
  三日たてば、ファラオがあなたの頭を上げて、
  元の職務に復帰させてくださいます。

  あなたは以前、給仕役であったときのように、
  ファラオに杯をささげる役目をするようになります。
  ついては、あなたがそのように幸せになられたときには、
  どうかわたしのことを思い出してください。

  わたしのためにファラオにわたしの身の上を話し、
  この家から出られるように取り計らってください。
  わたしはヘブライ人の国から無理やり連れて来られたのです。
  また、ここでも、牢屋に入れられるようなことは何もしていないのです。」
 創世記 40章12〜15節

2.絶たれてしまった望み

 ところが、この給仕役は給仕の職に復帰させられた後
 ヨセフのことを、すっかり忘れてしまうのです。

 ところが、
 給仕役の長はヨセフのことを思い出さず、
 忘れてしまった。
 創世記 40章23節

 ヨセフの一縷の望みも、絶たれてしまったのです。

3.最高の形でかなえられた望み

 ところが、その後、給仕役の長がヨセフを思い出す時がやっていきます。
 ファラオが、夢の解き明かしを求めた時でした。

 朝になって、ファラオはひどく心が騒ぎ、
 エジプト中の魔術師と賢者をすべて呼び集めさせ、
 自分の見た夢を彼らに話した。
 しかし、ファラオに解き明かすことができる者はいなかった。
 創世記 41章8節

 この時、給仕役の長は、ヨセフのことを思い出すのです。

 そのとき、例の給仕役の長がファラオに申し出た。
 「わたしは、今日になって自分の過ちを思い出しました。
 創世記 41章9節

 そしてヨセフは牢から出され、ファラオの前に立つことになったのです。

 そこで、ファラオはヨセフを呼びにやった。
 ヨセフは直ちに牢屋から連れ出され、散髪をし着物を着替えてから、
 ファラオの前に出た。
 創世記 41章14節

 ヨセフは神の力によって、ファラオの夢を解き明かします。
 そして遂に、宮廷の責任者となるのです。

 お前をわが宮廷の責任者とする。
 わが国民は皆、お前の命に従うであろう。
 ただ王位にあるということでだけ、わたしはお前の上に立つ。」
 創世記 41章40節

むすび.忘れ去られたからこそ良かった

 あの時、もし給仕役の長が忘れていなかったら
 ヨセフはすぐに牢から解放されて、エジプトからカナン地方に
 帰ってしまっていたかもしれないのです。

 忘れ去られていたからこそ、ファラオの夢を解き明かすことができ
 エジプトの宮廷の、責任者になれたのです。
 忘れ去られたという、一見不幸に思えるような出来事が、実は最善だったのです。

 【今日の聖書】
 ところが、給仕役の長はヨセフのことを思い出さず、
 忘れてしまった。
 創世記 40章23節


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