今日のできごと


 前日  翌日  今月  去年の今頃  トップへ  更新
2020/5/12(火)

 

愛は情け深い(親切)

1.愛は情け深い

 コリントの信徒への手紙1には、愛についてその内容が列挙されています。
 全部で15項目が、列挙されています。
 そのうちの2番目が、「情け深い」です。

 愛は情け深い。
 コリントの信徒への手紙一 13章4節(抜粋)

親切
クレーステュオマイ

情け深い(親切)【動詞】

親切である,親切にする,慈悲深くする
to show one's self mild, to be kind, use kindness
引用:織田昭編 新約聖書ギリシャ語小辞典 改訂第4版

 「愛は情け深い。」の「情け深い」という言葉は、
 日本語で普通に言えば、「親切」という意味の言葉です。
 新改訳聖書では、「親切」と訳されていますが、

 新共同訳聖書と口語訳聖書では、「情け深い」と訳されています。
 この言葉は、「使用に耐える,役に立つ」というギリシア語を
 語源に持つ言葉になります。

2.「情け深い」は「使用に耐える,役に立つ」を語源に持つ言葉

親切
クレーストス

良い、親切な、恵み深い

元来の意味:使用に耐える,役に立つ
@(物が)良い,快い,楽な
A(人が)良い,親切な,なさけ深い,
     慈愛深い,思いやりある
B(神が)恵み深い,情け深い
引用:織田昭編 新約聖書ギリシャ語小辞典 改訂第4版

3.「使用に耐える,役に立つ」は「使う」を語源に持つ言葉

親切
クロウマイ

使う

@使う,用いる,利用する,使用する
Aふるまう,行動する
B(人を)取り扱う,処遇する
引用:織田昭編 新約聖書ギリシャ語小辞典 改訂第4版

 ギリシア語の「親切」という言葉が、元々は「使う」という言葉を語源に持つ
 言葉であることがわかります。
 「使用に耐える」から「使える」のであり、「良い」ということになるわけです。

 それが人間の場合だと、「親切」という意味合いになっているわけです。
 「使用に耐える,役に立つ」→「良い」→「親切」という流れになります。
 「親切」は、「使用に耐える、役に立つ、良い」という意味を含む言葉ということです。

 その人にとって「役に立つこと」を、してあげること、
 その人が「して欲しいと願っていること」を、してあげること
 それが「親切」の意味合いになっているような感じです。

 逆に言うと、どうなるでしょう?
 「不親切」→「その人の役に立つことを何もしない」
 ということになるのでしょうか?

むすび.親切を身に付ける

 ガラテヤの信徒への手紙5章によると、愛は聖霊の結ばせる実です。
 そして親切も、愛の一要素ですが、聖霊の実としてガラテヤの信徒への手紙に
 列挙されています。

 聖霊によらなければ、真に親切な人にはなり得ないでしょう。
 けれども、聖霊によるならば親切な人になることが可能です。
 親切な人に聖霊によってさせていただき、

 人の役に立つ人、神にも大いに用いられる人となりたいと願います。

 【今日の聖書】
 これに対して、霊の結ぶ実は
 愛であり、喜び、平和、寛容、
 親切、
 善意、誠実、柔和、節制です。
 これらを禁じる掟はありません。
 ガラテヤの信徒への手紙 5章22〜23節


 前日  翌日  今月  去年の今頃  トップへ  更新