愛は忍耐強い(寛容)
1.愛は怒りを遅くする
コリントの信徒への手紙1には、愛についてその内容が列挙されています。
全部で15項目が、列挙されています。
そのうちの一番初めが、「忍耐強い」です。
愛は忍耐強い。
コリントの信徒への手紙一 13章4節(抜粋)
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マクロスメオウ |
忍耐強い(寛容)【動詞】
@ 怒りを延ばす,怒ることを遅くする,
長く忍苦する,辛抱強くする。
A 耐え忍ぶ,忍耐する,忍耐強く待つ。
B 寛容である,堪忍する。
引用:織田昭編 新約聖書ギリシャ語小辞典 改訂第4版
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「愛は忍耐強い。」の「忍耐強い」という言葉は、
「辛抱強い」という言葉を、語源に持つ言葉で、
「怒りを延ばす,怒ることを遅くする」という意味を持った、言葉です。
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マクロスモス |
辛抱強い
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マクロス |
長い
@長い (副詞)長く、長々と
A遠い,遥かな,遠く離れた
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スモウス |
激怒、怒り
@はげしい感情(の爆発),激怒,怒り
人間の怒りにも神の怒りにも用いる。
A激しさ
引用:織田昭編 新約聖書ギリシャ語小辞典 改訂第4版
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ですから、「人に対して抱く怒りを遅くする」という意味になってきます。
2.怒るのに遅いようにしなさい
怒りたくなるのを我慢して、耐え忍ぶ「忍耐」ということになってきます。
怒りが湧き上がったら、そのままそれを表に出すのではなく押さえるのです。
これは、ヤコブの手紙の言葉にも通じるところがあります。
わたしの愛する兄弟たち、よくわきまえていなさい。
だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。
人の怒りは神の義を実現しないからです。
ヤコブの手紙 1章19〜20節
ここでも、「怒るのに遅いようにしなさい。」と言われています。
ですから、「愛はたやすく怒らない」ということになります。
すぐに腹を立てて怒るのは、愛の逆ということになります。
3.人の怒りは完璧に正しい怒りにはなり得ない
そればかりか、「人の怒りは神の義を実現しない」ということですので
どんなに正しい怒りだと思ったとしても、「真に正しい怒りにはなり得ない」
「神の義」レベルの完璧に正しい怒りには、なり得ないということなのです。
ということは、どういうことになってしまうのでしょうか?
「人の怒り」は、「正しくない怒り」となってしまうわけです。
正しくないというのは、言い換えれば悪い怒りになってしまうということです。
人が悪いことをしていた場合、それをし続けるなら放置しておくわけにはいきません。
それを正す必要があります。その時に、感情的に怒ってしまったらいけないわけです。
怒らないで、冷静になって穏やかに戒めることが大切だということです。
むすび.人に対して抱く怒りを遅くして愛に生きて行こう!!
「愛」は「忍耐強い」のです。
「怒りを延ばす,怒ることを遅くする」のが、愛だからです。
ですから、「人に対して抱く怒りを遅くする」ことが、愛の生き方なのです。
【今日の聖書】
愛は忍耐強い。
コリントの信徒への手紙一 13章4節(抜粋)