若者たち
1.使徒言行録5章に見る若者たちの働き
アナニアとサフィラが亡くなった時、その遺体を運び出して葬ったのは
若者達でした。
若者たちが立ち上がって死体を包み、運び出して葬った。
使徒言行録 5章6節
死体を運んで葬るという仕事は、力が必要です。
女性や子供たちや年配者たちには、できなかったでしょう。
若者たちが立ち上がって死体を包み、運び出して葬ったのです。
2.使徒言行録5章の若者たちの働きの特徴
自発的に、人の嫌がることを積極的に行なっている姿をそこに見ます。
「自分たちならできる」、いや「自分たちじゃないとできない」
「今自分たちが立ち上がってやらなければ」という意識が、伝わってきます。
この時の若者たちの働きの特徴は、以下の3つです。
@自分たちの使命を認識し、自発的に立ち上がっている
A人の嫌がるようなことでも、率先して行っている
B最後まで投げ出すことなく、作業を成し遂げている
3.使徒言行録5章の若者たちの思い
死体を運び出した若者たちは、どういう気持だったでしょうか?
そこには、事情を知っているがゆえに、故意の罪を犯すことに対する
神の裁きの恐ろしさが、満ちていたのではないでしょうか?
若者には、エネルギーがみなぎっています。
興味や関心も、満ち溢れています。
車で言えば、アクセルを目いっぱい踏みたがっている状態なのです。
必要なのはブレーキです。
ブレーキが効かないと、どんなにスピードの出る車でも危険です。
暴走してしまうのです。
このアナニアとサフィラ事件は、暴走しがちな若者たちにとって
大きなブレーキの役目をなしていたことでしょう。
それが、若者たちの将来にとって大きな益になっていたことは言うまでもありません。
むすび.ユースミニストリーにとって大切なこと
若者たちの奉仕というと、バンドを組んで賛美したりダンスをしたりと
華やかな面が見受けられますが、この時の若者たちの働きは極めて地味です。
人の嫌がる死体の葬り作業を、率先して自発的に行ない、最後までやり通しています。
本来奉仕というのは、そういうものです。
人に見られるためにするものでも、自分の楽しみのためにするのでもなく
自分がやらなければならないことを、率先して嫌がらずにするのです。
そしてそこには、神に対する恐れが必要です。
若いがゆえの、はめをはずしてしまおうとする誘惑に打ち勝ち
どこまでも主を恐れて、主に従う姿勢が必要なのです。
ユースミニストリーに真に必要なことを、ここから教えられます。
【今日の聖書】
また、あなたがたの五体を不義のための道具として
罪に任せてはなりません。
かえって、自分自身を死者の中から生き返った者として神に献げ、
また、五体を義のための道具として神に献げなさい。
ローマの信徒への手紙 6章13節