ダビデはまだ王でない時に王と言われていた
サウル王に命を狙われ、ガトに逃げた時のダビデは、
まだサウルに仕える身であって、王ではなかったのですが、
アキシュの家臣たちは、「かの地の王」と言っています。
アキシュの家臣は言った。
「この男はかの地の王、ダビデではありませんか。
この男についてみんなが踊りながら、
『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』と歌ったのです。」
サムエル記上 21章12節
『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』と言う歌を
彼らが知っていたということは、サウルが王だと認識していたはずです。
しかし、ダビデを「王(メレク)」と言っています。
敵でありながら、ダビデの将来を予知していたような語り方です。
ペリシテ人の言葉ではあるのですが、ダビデの将来を予表するような
預言的な言葉です。
この後ダビデが王になるのは、もっと多くの時が流れてからですが、
時として、神を信じてもいない人が預言的な言葉を語ることもあるようです。
もうこの時から、王のような風格があったのかもしれません。
もっとも王であるサウルが千で、ダビデが万と歌われていたことから
ダビデが、王であるサウル以上に手柄を立てているということで
ダビデは王より優れた人物だ、という認識はあったことでしょう。
【今日の聖書】
アキシュの家臣は言った。
「この男はかの地の王、ダビデではありませんか。
この男についてみんなが踊りながら、
『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』と歌ったのです。」
サムエル記上 21章12節