敵のあらゆる力に打ち勝つ権威
1.72人がイエスによって遣わされた
ある時イエスは、72人を遣わされて福音を伝えられました。
その後、主はほかに七十二人を任命し、
御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。
ルカによる福音書 10章1節
彼らは喜んで帰って来て、報告します。
七十二人は喜んで帰って来て、こう言った。
「主よ、お名前を使うと、
悪霊さえもわたしたちに屈服します。」
ルカによる福音書 10章17節
イエス・キリストの名前を使うと、悪霊が出て行ったというのです。
イエス本人ではなく、自分たちがやっても悪霊が出て行ったことに
驚きと喜びを隠せなかったのです。
2.イエスは敵のあらゆる力に打ち勝つ権威をお授けになった
それに対してイエスはこう言われています。
イエスは言われた。
「わたしは、サタンが稲妻のように天から落ちるのを見ていた。
蛇やさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を、
わたしはあなたがたに授けた。
だから、あなたがたに害を加えるものは何一つない。
ルカによる福音書 10章18〜19節
イエス・キリストは、敵である悪魔すなわちサタンに打ち勝っておられるお方です。
もはやサタンは天にいるべきところはなく、天から落とされた存在です。
イエスに従う者たちにとって、サタンはもはや脅威でも何でもなくなったのです。
イエスは、イエスを信じイエスに従う者たちに対して、
敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を、お授けになったのです。
その権威をもって立ち向かいさえすれば、サタンは逃げ去ります。
3.敵であるサタンは人を滅ぼすことを目的としている
サタンは、人を互いに憎ませ合おうとします。更に、憎しみから殺意へと誘うのです。
そして互いに争わせ、互いに戦わせ、最終的に滅ぼそうとしているのです。
人類の歴史を見る時に、日本史であろうと世界史であろうとそれは戦いの歴史です。
人間同士が、互いに殺し合ってきた歴史なのです。
第二次世界大戦、第一次世界大戦、日露戦争、日清戦争、西南戦争、戊辰戦争、
大坂夏の陣、冬の陣、関ケ原の戦い、戦国時代、応仁の乱、壇ノ浦の戦い、
壬申の乱、白村江の戦いなどなど、数え上げたら切りがありません。
戦いの連続です。殺し合いの連続なのです。膨大な量の血が流されているのです。
サタンは人を殺すことを願っている存在です。人を何とかして滅ぼしたいのです。
人を殺すために、人を用いようとするのです。
サタンは必至です。隙を狙っています。人の罪がサタンの入り口になります。
罪に支配されていると、そこからサタンに付け込まれてしまうのです。
むすび.私たちはキリストに与えられた権威によって敵に打ち勝つ
けれどもイエス・キリストは、私たちの罪を赦して下さったお方です。
イエス・キリストによって私たちは、罪から解放されるのです。
サタンに付け込まれる隙を、無くすことができるのです。
そして滅びをもたらすサタンに対して、イエス・キリストの名前によって戦いを挑み
勝利することができるようになるのです。
72人は、まさにそれを実行したのです。そして喜び驚いて帰ってきたのです。
私たちの戦いも、同じです。
人を憎み滅ぼすサタンと、霊的な戦いを戦っているのです。
血を流すような血肉の戦いでなく、人を愛し生かすための目に見えない戦いなのです。
イエス・キリストを信じずに、罪が赦されていない状態で
平和を構築しようとしても、不可能です。罪が解決されていないと戦いが起きます。
平和のためにと言って、結局戦いになって、血を流す争いになってしまうのです。
本当の平和は、イエス・キリストによってしか来ないのです。
キリスト抜きで平和を構築しようとするので、うまくいかないのです。
平和のためには、何としてもイエス・キリストを信じ受け入れることが必要です。
【今日の聖書】
最後に言う。
主に依り頼み、その偉大な力によって強くなりなさい。
悪魔の策略に対抗して立つことができるように、
神の武具を身に着けなさい。
わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、
支配と権威、暗闇の世界の支配者、
天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。
エフェソの信徒への手紙 6章10〜12節