今日のできごと


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2020/10/30(金)

 

夫の命を救った妻Aアビガイル

1.裕福なナバルとその妻アビガイル

 ダビデがまだサウル王に命を狙われ、逃避行を続けていた時代
 マオンというところに、ナバルという人物がいました。
 非常に裕福で、羊三千匹、山羊千匹を持っていたといいます。

 一人の男がマオンにいた。
 仕事場はカルメルにあり、非常に裕福で、羊三千匹、山羊千匹を持っていた。
 彼はカルメルで羊の毛を刈っていた。
 男の名はナバルで、妻の名はアビガイルと言った。
 妻は聡明で美しかったが、夫は頑固で行状が悪かった。
 彼はカレブ人であった。
 サムエル記上 25章2〜3節

2.ダビデは無礼なナバルに対して報復に向かった

 ところがこのナバルは、ダビデの恩義に対して報いることをせず
 ダビデに対して、はなはだ失礼極まりない対応をしてしまいます。
 ダビデを悪人呼ばわりして罵り、その部下たちに何も与えずに追い返すのです。

 ナバルはダビデの部下に答えて言った。
 「ダビデとは何者だ、エッサイの子とは何者だ。
  最近、主人のもとを逃げ出す奴隷が多くなった。
  わたしのパン、わたしの水、それに毛を刈る者にと準備した
  肉を取って素性の知れぬ者に与えろというのか。」
 サムエル記上 25章10〜11節

 ダビデは兵と共に、剣を帯びてナバルの元に向かいます。

 ダビデは兵に、「各自、剣を帯びよ」と命じ、
 おのおの剣を帯び、ダビデも剣を帯びた。
 四百人ほどがダビデに従って進み、二百人は荷物のところにとどまった。
 サムエル記上 25章13節

3.アビガイルのとりなし

 ことの次第をナバルの従者から聞いた、ナバルの妻アビガイルは
 ダビデに対する無礼を詫びるための、礼物をもって、
 ダビデの元に下ります。

 アビガイルは急いで、パンを二百、ぶどう酒の革袋を二つ、
 料理された羊五匹、炒り麦五セア、干しぶどう百房、
 干しいちじくの菓子を二百取り、何頭かのろばに積み、
 サムエル記上 25章18節

 何とアビガイルは、急いで次のものを用意するのです。
 @パン200、Aぶどう酒の革袋2袋、B料理された羊5匹、
 C炒り麦40リットル弱、D干しぶどう100房、E干しいちじくの菓子200

 そしてダビデの前に出て行って、執り成します。

 アビガイルはダビデを見ると、急いでろばを降り、
 ダビデの前の地にひれ伏し礼をした。
 彼女はダビデの足もとにひれ伏して言った。
 「御主人様、わたしが悪うございました。お耳をお貸しください。
  はしための言葉をお聞きください。
 サムエル記上 25章23〜24節

 ナバルが悪いにもかかわらず、その罪を自分の罪として
 「わたしが悪うございました。」と、ダビデに謝っています。
 そしてそれを聞いたダビデは、復讐を思いとどまるのです。

 ダビデは、彼女の携えて来た贈り物を受け、彼女に言った。
 「平和に帰りなさい。あなたの言葉を確かに聞き入れ、願いを尊重しよう。」
 サムエル記上 25章35節

むすび.ナバルは無礼者ではあったがアビガイルは執り成した

 ナバルの妻アビガイルは、夫ナバルが無礼者であったにもかかわらず
 夫のために、執り成して命が取られないように行動したのです。
 そして夫ナバルは一命をとりとめます。

 罪人のために執り成すアビガイルの姿は、罪人のために十字架で死なれた
 救い主イエス・キリストの姿を彷彿とさせます。
 ナバルは結局、主に打たれて死んでしまいます。

 十日ほどの後、主はナバルを打たれ、彼は死んだ。
 サムエル記上 25章38節

 正しい裁きは、主がして下さったのです。
 私たちも本来は、裁かれて滅びなければならない身でしたが
 イエス・キリストの十字架の死によって、救われたのです。

 イエス・キリストを信じるとき、滅びないで
 永遠に生きることができるようにされるのです。
 正しい裁きを、イエス・キリストが身代わりに受けて下さったのです。

 【今日の聖書】
 神が御子を世に遣わされたのは、
 世を裁くためではなく、
 御子によって世が救われるためである。
 ヨハネによる福音書 3章17節


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