今日のできごと


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2020/10/23(金)

 

ユダはカナン人のシュアと結婚した

1.カナン人シュアと結婚したユダの子供たちは悪かった

 イサクの子ヤコブと、その妻レアの4番目の子はユダです。
 ユダは、兄弟たちと別れて住むようになります。
 ユダはそこで、カナン人のシュアという人の娘と結婚します。
 
 そのころ、ユダは兄弟たちと別れて、
 アドラム人のヒラという人の近くに天幕を張った。
 ユダはそこで、カナン人のシュアという人の娘を見初めて結婚し、
 彼女のところに入った。
 創世記 38章1〜2節

 シュアはカナン人でしたから、真の神など知らずに
 偶像崇拝の中で育てられて来たことは、間違いありません。
 ユダは彼女を見初めて結婚していますが、信仰的にはどうだったのでしょうか?

 おそらくカナンの宗教のままで、真の神を知らないままで結婚したのでしょう。
 シュアは、ユダと結婚して真の神を信じるようになったのでしょうか?
 それは、彼女の育てた子供たちの姿からある程度、推測できます。

 子供たち3人のうち上2人が、主に殺されてしまうほど
 主の意に反したというのです。
 子供たちが二人とも、相当に悪かったわけです。

2.長男エルは主の意に反して主に殺された

 まず長男エルが、主の意に反して主によって命を取られてしまいます。

 ユダは長男のエルに、タマルという嫁を迎えたが、
 ユダの長男エルは主の意に反したので、
 主は彼を殺された。
 創世記 38章6〜7節

 長男エルが、具体的に何をしたかは書かれていませんが、
 主に殺されるほどですから、相当な悪であったと伺い知ることができます。
 嫁のタマルだけが、子供もなく残されてしまいます。

3.次男オナンも主の意に反して主に殺された

 続いて、次男のオナンも主によって命を取られてしまいます。
 オナンは、長男の嫁であったタマルをめとりますが、
 子孫を残さないようにしてしまいます。

 オナンはその子孫が自分のものとならないのを知っていたので、
 兄に子孫を与えないように、
 兄嫁のところに入る度に子種を地面に流した。
 彼のしたことは主の意に反することであったので、
 彼もまた殺された。
 創世記 38章9〜10節

 オナンのしたことは、命を取られるほどの悪だったのです。

むすび.外見でなく内面が重要だった

 @ 妻シュアは早くに死んでしまった

 こうして、ユダとシュアの間に生まれた子供たち3人のうち、
 2人までもが、主によって命を取られてしまうことになったのです。
 そしてユダの妻であったシュアは、最終的にユダより先に死んでしまいます。

 かなりの年月がたって、シュアの娘であったユダの妻が死んだ。
 創世記 38章12節(前半)

 かなりの年月が経ってはいますが、まだ飢饉は起きておらず
 エジプトにも下っておらず、ユダの父ヤコブも存命中です。
 飢饉の時に、ユダが孫二人を連れてエジプトに下っているとすると(創46:12)

 ユダは、2人の息子を若くして失いますが、
 妻にも、早くに死に別れていることになります。
 シュアの一生は、長くはなかったのです。

 A ユダはシュアの内面を見る必要があった

 ユダは、シュアを見初めて結婚したのですが
 シュアの外見は美しくても、内面が問題だったようです。
 真の神を知らずに、異教の神々の中で育った彼女は、

 真の神を知り、信じる必要があったのです。そここそが、重大な問題でした。
 夫であるユダは、どこまで真の神への信仰を伝えることができたのでしょうか?
 子供たちを見ると、それほど影響を与えられなかったように思えます。

 B ユダ自身が妻から異教の影響を受けていたのではないか?

 この後ユダは、娼婦※1のところに入ったり、それを隠そうともしていますので
 ユダ自身の信仰姿勢も、あまり芳しくなかったように伺えます。
 ユダが逆に、カナンの宗教の影響を妻から受けてしまっていたのかもしれません。

 帰結 

 誰と結婚するか、これによって信仰は互いに励まし合うことができるか
 逆に、足を引っ張られたりすることになってくるのかが、決まってきます。
 見た目ではなく、内面で信仰姿勢で判断することが重要になってくるのです。

 Q.本当に妻であるシュアのせいだったのか?

 カインとアベルのように、同じアダムとエバという両親から生まれつつも
 かたや良い献げ物をして、神に受け入れられ
 かたや悪い献げ物をしたあげく、ねたみによって殺人をしてしまうという

 そういう場合も、確かに見受けられます。
 同じ両親ですので、親の影響はどちらもほとんど変わらなかったはずです。
 違うとすれば、兄と弟ですので時間的な差と、上に兄がいるかどうかだけです。

 この場合は親の影響というよりもむしろ、
 本人自身の、意志と信仰によっているでしょう。
 親がどのような親であろうと、子供の意志までは踏み込めません。

 どんなに信仰的な親であったとしても、子に伝わらないこともあります。
 例を挙げると、サムエルの場合がそうでした。
 サムエルは信仰的な人でしたが、その子供たちはそうではなかったようです。

 イスラエルの長老は全員集まり、
 ラマのサムエルのもとに来て、彼に申し入れた。
 「あなたは既に年を取られ、息子たちはあなたの道を歩んでいません。
  今こそ、ほかのすべての国々のように、
  我々のために裁きを行う王を立ててください。」
 サムエル記上 8章4〜5節

 サムエルの信仰的生き方は、子供たちに伝わっていなかったのです。
 子供だけを見て、親の信仰姿勢を判断することはできないということは確かです。
 けれども今回のユダの場合、どうだったでしょうか?

 両親であるユダとシュアともに、信仰的生き方をしていたと言えるでしょうか?
 長男次男のふたりとも、主に殺されるほど悪かったのです。
 異教の妻の影響も、多分にあったと言えるのではないでしょうか。

 【今日の聖書】
 ユダはそこで、
 カナン人のシュアという人の娘を見初めて結婚し、
 彼女のところに入った。
 創世記 38章2節


※1 実は息子の嫁タマルが、娼婦の振りをしていた

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