今日のできごと


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2019/10/23(水)

 

くど

 昔は、出雲地方では「コンロ」ではなく「くど」を使っていました。
 出雲地方では「かまど」のことを、「くど」と言います。
 そこに薪をくべて、火を焚いていたのです。

 薪はどこから調達するかと言えば、山に柴刈りに行って取ってきていました。
 いわゆる「おじいさんは山に柴刈りに、おばあさんは川に洗濯に...」の
 「柴刈り」です。木と木の間に生えた、小さな木々を刈っていたわけです。

 刈った柴は、しばらく山に積んでおいて乾燥させます。
 その後幾日かしてから、山に行って背負って持って降りてきます。
 ただ山道は狭いので、身体を斜めにさせて薪が木にぶつからないように

 降りなければならなかったそうです。
 また、子供も一緒に行って背負って帰ってきたそうです。
 くどで燃やした薪は、灰になります。

 その灰は、汚れた食器を洗う時に使ったそうです。
 昔はほとんど油を使いませんでしたので、それで十分だったようです。
 天ぷらなど、めったに食べることはなかったと言います。

 だから排水もきれいだったので、下水に流すことはせず
 庭に浸み込ませていたそうです。
 野菜を切った後の野菜くずは、細かく切って鶏の餌にして、

 米のとぎ汁は溜めておいて、牛に飲ませ
 すくも(もみ殻)は、玉子を売る時の緩衝材にし
 などなど、いろんなものを無駄にしない生活をしていたそうです。

 イエスがパンを増やす奇蹟をした時も、
 パンくずの余りを、無駄にしないようにと弟子たちに言われました。
 籠に集めさせているのです。

 【今日の聖書】
 人々が満腹したとき、イエスは弟子たちに、
 「少しも無駄にならないように、残ったパンの屑を集めなさい」と言われた。
 ヨハネによる福音書 6章12節


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