今日のできごと


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2020/10/22(木)

 

ヘロデは兄弟の妻を略奪してはならなかった

 バプテスマのヨハネの生きていた時、領主ヘロデには、
 フィリポという兄弟がいました。
 彼は結婚しており、その妻の名をヘロディアと言いました。

 実はヘロデは、
 自分の兄弟フィリポの妻ヘロディアのことでヨハネを捕らえて縛り、
 牢に入れていた。
 マタイによる福音書 14章3節

 ヘロデは、自分の兄弟であるフィリポの妻を、
 自分の妻としてしまっていた、というのです。
 フィリポが死んでしまっていたら、問題はなかったのですが

 どうもフィリポは死んでおらず、生きていたようで
 ヘロデがその妻を奪ってしまい、自分のものとしてしまったようです。
 それをバプテスマのヨハネは指摘し、諫めています。

 ヨハネが、「あの女と結婚することは律法で許されていない」と
 ヘロデに言ったからである。
 マタイによる福音書 14章4節

 ヘロデはそんなバプテスマのヨハネに腹を立て、殺そうとします。

 ヘロデはヨハネを殺そうと思っていたが、民衆を恐れた。
 人々がヨハネを預言者と思っていたからである。
 マタイによる福音書 14章5節

 バプテスマのヨハネは、民衆から預言者として認識されてたため
 ヘロデも当初は民衆を恐れ、さすがに殺すことまではしていませんでしたが
 最終的には、妻ヘロディアの策略によってヨハネは殺されてしまいます。

 ところが、ヘロデの誕生日にヘロディアの娘が、
 皆の前で踊りをおどり、ヘロデを喜ばせた。
 それで彼は娘に、「願うものは何でもやろう」と誓って約束した。
 すると、娘は母親に唆されて、
 「洗礼者ヨハネの首を盆に載せて、この場でください」と言った。
 マタイによる福音書 14章6〜8節

 こうしてバプテスマのヨハネの首は切られ、殺されてしまうのです。
 領主ヘロデは、自分の兄弟の妻を奪ったばかりか
 バプテスマのヨハネの命まで奪ってしまい、罪に罪を積み重ねてしまうのです。

 王は心を痛めたが、誓ったことではあるし、また客の手前、
 それを与えるように命じ、人を遣わして、
 牢の中でヨハネの首をはねさせた。
 その首は盆に載せて運ばれ、少女に渡り、
 少女はそれを母親に持って行った。
 マタイによる福音書 14章9〜11節

 そもそも、ヘロディアと結婚さえしていなければ、
 こんなことにはなっていなかったわけで、
 兄弟の妻を奪ったことは、更なる悪に続いてしまったのです。

 【今日の聖書】
 隣人の家を欲してはならない。
 隣人の妻、男女の奴隷、牛、ろばなど
 隣人のものを一切欲してはならない。」
 出エジプト記 20章17節


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