今日のできごと


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2020/1/25(土)

 
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ナタナエル

 ナタナエルと言う人物が、聖書に出てきます。
ナタナエル

ナタナエル

 ヘブライ語の意味は、「神は与える」「神の賜物」です。
ナタン
ナタン

与える

1) to give, put, set
1a) (Qal)
 1a1) to give, bestow, grant, permit, ascribe, employ,
  devote,consecrate, dedicate, pay wages, sell,
  exchange, lend,commit, entrust, give over,
  deliver up, yield produce,occasion, produce,
  requite to, report, mention, utter,stretch out,
  extend
 1a2) to put, set, put on, put upon, set, appoint,
  assign,designate
 1a3) to make, constitute

エル

 1) god, god-like one, mighty one
  1a) mighty men, men of rank, mighty heroes
  1b) angels
  1c) god, false god, (demons, imaginations)
  1d) God, the one true God, Jehovah
 2) mighty things in nature
 3) strength, power


1.ナタナエルはフィリポからイエスのことを聞いた

 ナタナエルは、フィリポからイエスのことを聞かされます。

 フィリポはナタナエルに出会って言った。
 「わたしたちは、モーセが律法に記し、
  預言者たちも書いている方に出会った。
  それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ。」
 ヨハネによる福音書 1章45節

 「モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方」というのは、すなわち
 「旧約聖書に預言されていたメシア、すなわち救い主」ということです。
 ですから、「救い主ナザレの人ヨセフの子イエスに出会った」と聞かされたのです。

2.ナタナエルはメシアの出身地について即答している

 これに対してナタナエルは、すぐにこう答えます。

 するとナタナエルが、
 「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言った
 ヨハネによる福音書 1章46節(前半)

 間髪入れずに、「ナザレからメシアなど出るはずがない」と答えているのです。
 ナタナエルは、聖書で預言されていたメシアが、ナザレでは生まれないということを
 知っていたのです。

3.ヘロデ王はメシアの出身地を知らなかった

 イエスが生まれた時に、東方の学者たちがエルサレムに来て
 ヘロデ王に、その誕生場所を尋ねました。
 その時、ヘロデ王はその場所について知りませんでした。

 ですから祭司長たちや律法学者たちに、尋ねるのです。
 ヘロデ王から「メシアはどこに生まれることになっているのか」と聞かれて
 祭司長たちや律法学者たちは、その問いに速やかに答えています。

4.祭司長たちや律法学者たちはメシアの出身地を知っていた

 祭司長たちや律法学者たちは、メシアの出身地を把握していました。

 王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、
 メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。
 彼らは言った。
 「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。
 『ユダの地、ベツレヘムよ、
  お前はユダの指導者たちの中で
  決していちばん小さいものではない。
  お前から指導者が現れ、
   わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」
 マタイによる福音書 2章4〜6節

 ヘロデ王は、メシアの出身地に関して、何の知識も持っていませんでしたが
 祭司長たちや律法学者たちは、しっかり把握していました。ベツレヘムだと。
 そして同じように、ナタナエルもそれを知っていたのです。

5.ナタナエルもメシアの出身地を知っていた

 ナタナエルは、メシアの出身地がナザレではないということを知っていました。
 ここからわかるのは、フィリポもナタナエルも、旧約聖書に記されている
 メシアに関する知識を、しっかり持っていたということです。

 フィリポはイエスに会ったばかりで、ナタナエルはまだ会ってもいない段階です。
 メシアについて、イエスから教えられていたのではないのです。
 イエスに出会う前から、当たり前にメシアについて知っていたのです。

 フィリポは、「律法と預言書に記されている」と当たり前のように語っています。
 ナタナエルも間髪入れずに、「ナザレからメシアなど出るはずがない」と答えています。
 ということは、当時のユダヤの大半の人々にとって、それは常識的知識だったのでしょう。

 また、メシアに関して単に知っていただけではなく、メシアの来るのを
 待ち焦がれていたのではないか?ということも推測できます。
 ローマ帝国の支配から、早く脱したい!

 神から遣わされる王である「メシア」によって
 自分たちの国イスラエルを復興させてほしい、
 そういう願いをもって、日々生活していたのではないかと考えられます。

 だからナタナエルも、「ナザレからメシアなど出るはずがない」と
 メシアの出身地について、すぐに答えられたのだと思われます。

むすび.聖書の言葉を知っていたのに誤解による偏見が生じていた

 ナタナエルには、メシアに関する聖書知識はあったのですが、
 「ナザレのイエスが実はベツレヘムで生まれていた」ということは知りませんでした。
 だから「ナザレ出身のイエスはメシアではない」という結論に達してしまったのです。

 「ナザレ出身者が、どうしてメシアであり得るか?」「そんなはずがない」
 これがナタナエルの、頭の中の思いだったのです。
 これは、正確な事実を知らないがために起きてしまった「誤解」です。

 彼はしかし、イエスの所に行ってその誤解から解放されます。

 ナタナエルは答えた。
 「ラビ、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」
 ヨハネによる福音書 1章49節

 見事にその誤解から来る偏見が、払拭されたのです。
 実際にイエスの元に行ってはじめて、正しい理解が得られたのです。
 自分の頭の中にある限られた情報だけで結論付けてしまうと、間違ってしまうのです。

 実際にイエスの元に行って、正しい理解が得られました。
 今日も、聖書を読み、神に祈って、神による正しい理解と判断を求め
 神からそれらを与えて頂きましょう!

 【今日の聖書】
 すると、雲が現れて彼らを覆い、雲の中から声がした。
 「これはわたしの愛する子。これに聞け。」
 マルコによる福音書 9章7節


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