今日のできごと


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2019/2/6(水)

 
キンクロハジロの雄(宍道湖)

悪魔のできる事

 聖書には悪魔のことが記されています。

 この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、
 全人類を惑わす者は、投げ落とされた。
 地上に投げ落とされたのである。
 その使いたちも、もろともに投げ落とされた。
 ヨハネの黙示録 12章9節

 悪魔は、巨大な竜であり、年を経た蛇でもあり、サタンとも呼ばれています。
 悪魔は、全人類を惑わす者であり神への反逆者です。実際に存在しています。
 悪魔は一体、どんなことができるのでしょうか?聖書から見ていきましょう。

1.地上を巡回できる

 悪魔は地上を巡回できることが、次の聖書箇所からわかります。

 主はサタンに言われた。
 「お前はどこから来た。」
 「地上を巡回しておりました。ほうぼうを歩きまわっていました」
 とサタンは答えた。
 ヨブ記 1章7節

 ただし巡回ですから、同時に複数個所にいるという「遍在」ではありません。
 悪魔は被造物であって神ではないので、神のように同時にどこにでもいるという
 遍在ではあり得ないわけです。同時には一か所にしか居られないのです。

 神が「地上に彼ほどの者はいまい」と、悪魔に問いかけている所を見ると、
 飛行機などなくても、悪魔は世界中くまなく行けることがわかります。
 その移動においては、瞬間的にどこにでも行くことができると考えられます。

2.人々の様子をつぶさに見ることができる

 地上を巡回することができる悪魔は、人々の様子を
 つぶさに調査することができるようです。
 
 主はサタンに言われた。
 「お前はわたしの僕ヨブに気づいたか。
  地上に彼ほどの者はいまい。
  無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。」
 ヨブ記 1章8節

 神がサタンに対して「ヨブに気づいたか。地上に彼ほどのものはいまい。」
 と語っておられます。ということは、悪魔は
 「地上にいるすべての人間の現在の状態を調べることができる」ということになります。

 地上に何人の人がいることでしょうか?現在は、数十億というものすごい数です。
 ヨブの時代はもっと少なかったかもしれませんが、当時も今も
 地上に住んでいるすべての人の状況を、悪魔は知り得るということがわかります。

 人間の状態を調べるための、盗聴器も監視カメラもパソコンのハッキング技術も
 悪魔にとっては必要ないのです。そんなものがなくても、
 悪魔は地上のすべての人間の状態を、くまなく調べることができるのです。

 神のみ前に、私たちのすべては心の中まで明らかですが、
 と同時に、悪魔も私たちのことを掌握しているのです。
 どんな罪を犯しているかを、悪魔は掴んでいるのです。

 神の御前に隠し事ができないように、
 悪魔に対しても、罪は露になっています。そこから付け込まれます。
 イスカリオテのユダの罪を悪魔は見逃しませんでした。そこから入り込んでいます。

 罪は神の前に悔い改めることによってのみ、解決します。
 悔い改めることによって、悪魔の攻撃を防ぐことができるのです。
 逆に言うと、悔い改めのない所に悪魔が働きかけて来ると言えます。

3.人に悪い考えを抱かせることができる

 悪魔はイスカリオテのユダに、イエスを裏切る考えを抱かせています。

 夕食のときであった。
 既に悪魔は、イスカリオテのシモンの子ユダに、
 イエスを裏切る考えを抱かせていた。
 ヨハネによる福音書 13章2節

 悪魔は「人に働きかけて、神に背く考えを抱かせる事ができる」
 ということがわかります。ユダは財布をごまかしていましたから、
 罪を放置している人間を、意のままにできるということなのでしょう。

 悪魔によって、イエスを裏切る考えを抱かせられたイスカリオテのユダは、
 悪魔に抱かされたその考えの通りに、行動してしまいました。
 ゲッセマネの園で、イエスを裏切って敵対する人々の手に渡してしまったのです。

4.人を利用して略奪や殺人を犯させることができる

 悪魔が、ヨブの財産を失わせたときに行ったことを見てゆくと、
 第1に悪魔は、シェバ人を利用して牧童たちに襲いかからせ、牛を略奪させています。
 そして、シェバ人達の手によって、牧童たちを切り殺させています。

 悪魔は「人々を利用して、罪を犯させることができる」ということがわかります。
 この場合の人々は、神から遠く離れた神に従っていなかった人々です。
 悪魔は神に従っていないシェバ人たちを利用して、罪を犯させたのです。

  ヨブのもとに、一人の召使いが報告に来た。
 「御報告いたします。わたしどもが、牛に畑を耕させ、
  その傍らでろばに草を食べさせておりますと、
  シェバ人が襲いかかり、略奪していきました。
  牧童たちは切り殺され、わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」
 ヨブ記 1章14〜15節

 これは、17節のカルデア人を利用したらくだの群れの略奪でも同じです。

 彼が話し終らないうちに、また一人来て言った。
 「御報告いたします。
  カルデア人が三部隊に分かれてらくだの群れを襲い、奪っていきました。
  牧童たちは切り殺され、わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」
 ヨブ記 1章17節

 悪魔は神に従っていないカルデア人たちを利用して、
 殺人と強奪という罪を、犯させているのです。
 神に背いて罪の中にいる人々を、悪魔はいとも簡単に操れるようです。

5.天から火を下すこともできる

 さらに悪魔が、ヨブの財産を失わせたときに行ったことを見てゆくと、
 第2に悪魔は、「天から火を下すこともできる」ということがわかります。
 天から火を下して、羊も羊飼いたちも焼き殺しています。

 彼が話し終らないうちに、また一人が来て言った。
 「御報告いたします。天から神の火が降って、
  羊も羊飼いも焼け死んでしまいました。
  わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」
 ヨブ記 1章16節

 カルメル山での、エリヤとバアルの預言者の対決で、
 神はエリヤの祈りに応えて、天から火を下されましたが、
 もし神のゆるしさえあれば、悪魔も同じことができるようです。

6.大風を四方から吹きつけさせることもできる

 さらに悪魔が、ヨブの財産を失わせたときに行ったことを見てゆくと、
 第3に悪魔は、「大風を四方から吹きつけさせることもできる」
 ということがわかります。大風で家を倒しヨブの子供たち全員を殺しています。

 彼が話し終らないうちに、更にもう一人来て言った。
 「御報告いたします。
  御長男のお宅で、御子息、御息女の皆様が宴会を開いておられました。
  すると、荒れ野の方から大風が来て四方から吹きつけ、家は倒れ、
  若い方々は死んでしまわれました。
  わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」
 ヨブ記 1章18〜19節

 大風というのは自然現象です。大風を吹かしたということは
 悪魔は、自然現象も操作できるということになります。

7.人を病気にさせることもできる

 悪魔はヨブを、病気にしました。
 頭のてっぺんから足の裏までひどい皮膚病にかからせています。
 悪魔は「人を病気にさせることができる」ということがわかります。

 サタンは主の前から出て行った。
 サタンはヨブに手を下し、
 頭のてっぺんから足の裏までひどい皮膚病にかからせた。
 ヨブ記 2章7節

 神に従っている人に対しても、神のゆるしがあれば病気にできるようです。

8.瞬間的に人を移動させることができる

 悪魔がイエスを誘惑した時、イエスをエルサレムの神殿の屋根の端に
 立たせています。梯子を使って登らせたりしてはいないようなので
 瞬間的に神殿の屋根の上だろうが、どこだろうが人を移動させることができるようです。

 次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、
 神殿の屋根の端に立たせて、マタイによる福音書 4章5節

9.通常見えないものを見えるようにすることができる

 悪魔がイエスを誘惑した時、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、
 世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せています。

 更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、
 世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、
 「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう」と言った。
 マタイによる福音書 4章8〜9節

 悪魔は、世のすべての国々とその繁栄ぶりを人に見せることもできるのです。

 いくら高い山に登ったとしても、世のすべての国々とその繁栄ぶりを
 そこから見ることは、通常は不可能です。エベレストの山頂と言えども、
 そこからすべての国まで見渡すことは到底できません。遠すぎます。

 何か他の、特殊な方法を使っていたと考えられます。
 通常見えない景色を、あたかもそこにあるかのように投影する
 空中投影技術とでも言うようなものが、悪魔には使えるようです。

10.聖書の言葉を引用することができる

 悪魔がイエスを誘惑した時、イエスに向かって聖書の言葉を引用し
 その言葉に対して、間違った解釈を施して語りかけています。
 悪魔は聖書の言葉を知っているのです。そればかりか、それを悪用してくるのです。

 言った。
 「神の子なら、飛び降りたらどうだ。
  『神があなたのために天使たちに命じると、
   あなたの足が石に打ち当たることのないように、
   天使たちは手であなたを支える』
  と書いてある。」
 マタイによる福音書 4章6節

 これは詩編91編の言葉ですが、適用が間違っています。

 主はあなたのために、
 御使いに命じて
 あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。
 彼らはあなたをその手にのせて運び
 足が石に当たらないように守る。
 詩編 91編11〜12節

 神が守ってくれると書いてあるから、「高所から飛び降りて試してみよう」
 などというのは、間違った適用だったのです。
 この聖書の言葉を、神を試すために用いてはならなかったのです。

 イエスは、
 「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。
 マタイによる福音書 4章7節

 イエスはその適用が間違いであることを、
 他の聖書箇所を用いて示しておられます。

むすび.悪魔は相当なことができるが神のゆるしなくしては何もできない

 @悪魔は神のゆるしがあったからこそヨブを苦しめることができた

 こう見てゆくと、悪魔サタンは、かなりのことができるようです。
 人を唆し、人によって人を殺させたり、
 天からの火や大風などの災害を利用して、人を殺したりしています。

 悪魔は、人を殺すのを得意としているようです。
 しかしそれもすべて、神のゆるしがなければできないことなのです。
 いかに相当なことができる悪魔といえども、神の権威には勝てません。

 主はサタンに言われた。
 「それでは、彼をお前のいいようにするがよい。ただし、命だけは奪うな。」
 ヨブ記 2章6節

 悪魔はヨブの子供たちだけでなく、ヨブ自身も殺したかったことでしょう。
 しかし神は、それを許されなかったのです。
 悪魔は神が許されないことは、できませんでした。

 A猛獣のいるサファリパークでも車の中が安全なように神に従っていれば安全

 ですから私たちは、神に従っている限り安全です。
 けれども、神から離れたら途端に餌食になってしまいます。
 それはサファリパークの中を、車で走るのに似ています。

 サファリパークでは、車に乗っている限り猛獣のエリアでも安全です。
 けれども一旦ドアを開けて降りてしまったら、命の保証はありません。
 悪魔もちょうど、サファリパークで飼われている猛獣のようです。

 身を慎んで目を覚ましていなさい。
 あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、
 だれかを食い尽くそうと探し回っています。
 ペトロの手紙一 5章8節

 Bサファリパークの中で車の窓を開けてはならないように、悪魔に隙を与えないこと

 私たちが神に従っている限り、サファリパークの車の中にいるように安全です。
 けれども、ひとたび神に従うことを止めてしまったら、
 罪の誘惑に負けて罪に陥ってしまったら、車から降りてしまうようなものです。

 降りなくても、車の窓を開けてしまったようなものです。
 そこから悪魔は、サファリパークの猛獣が襲うように付け込んできます。
 イスカリオテのユダはイエスの弟子でありながら、裏切り者になってしまったのです。

 神に従わないことは、悪魔にとってはものすごい機会となるのです。

 悪魔にすきを与えてはなりません。
 エフェソの信徒への手紙 4章27節

 悪魔に隙を与えてはなりません。悪魔は侮れない存在です。
 どこまでも、イエスに従い続けていきましょう!
 イエス・キリストの御名の権威によって、悪魔に勝利していきましょう。

 C神に従い悪魔に反抗すれば悪魔は逃げてゆく

 悪魔は人を殺そうとしている恐ろしい存在ですが、
 神に従っている限り、悪魔に対して確実に勝利できます。
 神に従い悪魔に反抗すれば悪魔は逃げてゆくのです。

 だから、神に服従し、悪魔に反抗しなさい。
 そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げて行きます。
 ヤコブの手紙 4章7節

 D悪魔の最後は永遠の滅び

 最終的に悪魔は火と硫黄の池に投げ込まれ、
 永遠に、限りなく責めさいなまれることになります。
 今は罪人を意のままに動かして、この世を牛耳っているかもしれませんが、

 その最後は滅びです。
 今たとえ、大きな力があるように思えても、それは一時的です。
 最後に滅びることが決まっているのです。

 永遠に力ある方は、天地万物を創造された神のみです。
 最後には、一切の悪が除かれ、神による支配が永遠に続くのです。
 そこには、愛と喜びと平安が満ち溢れているのです。

 そして彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれた。
 そこにはあの獣と偽預言者がいる。
 そして、この者どもは昼も夜も世々限りなく責めさいなまれる。
 ヨハネの黙示録 20章10節

 【今日の聖書】
 信仰にしっかり踏みとどまって、悪魔に抵抗しなさい。
 あなたがたと信仰を同じくする兄弟たちも、
 この世で同じ苦しみに遭っているのです。
 それはあなたがたも知っているとおりです。
 ペトロの手紙一 5章9節


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