翼のかげ
1.「主の御翼の元に逃れる」というボアズの信仰表現
ダビデのひいおじいさんにあたるボアズは、まだルツと結婚する前に
ルツに対して「イスラエルの神、主がその御翼のもとに逃れて来たあなたに
十分に報いてくださるように。」と言っています。
どうか、主があなたの行いに豊かに報いてくださるように。
イスラエルの神、
主がその御翼のもとに逃れて来たあなたに十分に報いてくださるように。」
ルツ記 2章12節
ルツのことを、「主の御翼の元に逃れてきたあなた」と語っているのです。
神のもとに逃れることを、「御翼の元に逃れる」と表現しています。
これは詩編の中にもよく出てくる表現です。
2.「あなたの翼の陰に」というダビデの信仰表現
2.1 あなたの翼の陰に隠してください
瞳のようにわたしを守り
あなたの翼の陰に隠してください。
詩編 17編8節
これはダビデの歌です。
ダビデは、あなたの翼の陰に隠してくださいと祈っているのです。
2.2 あなたの翼の陰に人の子らは身を寄せます
神よ、慈しみはいかに貴いことか。
あなたの翼の陰に人の子らは身を寄せ
あなたの家に滴る恵みに潤い
あなたの甘美な流れに渇きを癒す。
詩編 36編8〜9節
これも、ダビデの歌です。
ダビデは、あなたの翼の陰に人の子らは身を寄せと歌っています。
2.3 あなたの翼の陰を避けどころとします
憐れんでください
神よ、わたしを憐れんでください。
わたしの魂はあなたを避けどころとし
災いの過ぎ去るまで
あなたの翼の陰を避けどころとします。
詩編 57編2節
これもダビデの歌で、ダビデがサウルを逃れて洞窟にいたときの歌です。
ダビデは、あなたの翼の陰を避けどころとしますと語るのです。
2.4 あなたの翼を避けどころとして隠れます
あなたの幕屋にわたしはとこしえに宿り
あなたの翼を避けどころとして隠れます。
〔セラ詩編 61編5節
これもダビデの歌で、心が挫ける時に
あなたの翼を避けどころとして隠れますと、語っています。
3.ボアズの信仰がダビデに継承されている
このように、ダビデは頻繁に主のもとにのがれることを
御翼の影に隠れるという表現で、表しています。
これは、ひいおじいさんにあたるボアズの使った表現で
その信仰表現が、見事にダビデに引き継がれていることがわかります。
ボアズの信仰は、オベド、エッサイ、ダビデへと継承されて行っているのです。
ボアズの妻であったモアブの女性ルツの信仰も、同様に継承されたことでしょう。
ダビデの使った表現のように、神は私たちをも
その御翼の影に、かくまい守ってくださるのです。
心が挫けたときも、虐げられたときも、どんな時でも守ってくださいます。
むすび.わたしたちもこの信仰を受け継ぎ継承させていこう
この信仰を、私たちも次の世代に継承させていきましょう!
神の御翼の元に逃れるなら、絶対に大丈夫なのです。
あわてることも、あせることも、怯えることも、恐れることも、何もないのです。
【今日の聖書】
神は羽をもってあなたを覆い
翼の下にかばってくださる。
神のまことは大盾、小盾。
詩編 91編4節