パウロはスーパーマンではなかった
1.パウロも平安を失い恐れにとらわれた
使徒言行録によると、パウロは当時少なくとも
3回の伝道旅行を、しています。
合計数千キロにもわたる距離を、福音を伝えるために旅しているのです。
余程、力強く精神的にもタフな人物だったのだなと想像しますが
実は、そうでもなかったことがわかります。
パウロは苦難の中で、平安を失い恐れることもあったのです。
マケドニア州に着いたとき、
わたしたちの身には全く安らぎがなく、
ことごとに苦しんでいました。
外には戦い、内には恐れがあったのです。
コリントの信徒への手紙二 7章5節
2.パウロの外見も弱々しく見えた
またパウロの外見に関して言えば、パウロのことを
「実際に会ってみると弱々しい人」という人たちもいたことから
筋骨隆々とした、猛々しい人物ではなかったようです。
わたしのことを、
「手紙は重々しく力強いが、
実際に会ってみると弱々しい人で、話もつまらない」
と言う者たちがいるからです。
コリントの信徒への手紙二 10章10節
3.神が弱かったパウロを強くして用いられた
スーパーマンでなかったパウロを、あれ程までに力強く働かせたのは
何によるのでしょうか?
何があれほどまで、パウロを力強くさせたのでしょうか?
神の力というほか、ないでしょう。
人の力ではなく、神が働かれてパウロを力強くされていたのです。
3.1 神はテトスを用いてパウロを慰め励まされた
神は、どのようにしてパウロを力づけたでしょうか?
しかし、気落ちした者を力づけてくださる神は、
テトスの到着によってわたしたちを慰めてくださいました。
コリントの信徒への手紙二 7章6節
神は、テトスを通して彼を励ましています。
神の働きは、人を介していたのです。
神はパウロを慰めるのに、テトスを用いたのです。
3.2 テトスがいなければ気落ちしたままだった
もしこの時、テトスが到着していなかったとしたらどうだったでしょうか?
パウロたちは慰められることもなく、気落ちしたままだったことでしょう。
パウロの力強い伝道旅行の影には、テトスも一役買っているのです。
3.3 テトスがいたからこそパウロは力づけられた
たったひとりのテトスが、あの時のパウロにとっては
渇き切った砂漠の中での、一杯の水のような働きをなしているのです。
テトスからコリント教会の人々の愛を聞いたからこそ、励まされたのです。
むすび.わたしたちもテトスのようになりたい
私たちも同じように困難極まりない誰かのための、慰め励ましになれるのです。
あの時、パウロにとって、コリント教会の人々の愛を伝えてくれたテトスが
必要だったように、私たちも誰かに必要とされているのです。
私たちが神の愛を伝えるべき、誰かが必ずいるのです。
気落ちしたパウロを、慰め励ましたテトスのように、
私たちも、気落ちした隣人を、慰め励ますものとなっていきましょう!
【今日の聖書】
テトスが来てくれたことによってだけではなく、
彼があなたがたから受けた慰めによっても、
そうしてくださったのです。
つまり、あなたがたがわたしを慕い、
わたしのために嘆き悲しみ、
わたしに対して熱心であることを彼が伝えてくれたので、
わたしはいっそう喜んだのです。
コリントの信徒への手紙二 7章7節