今日のできごと


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2018/9/28(金)



父の罪を受け継いでしまったアビヤ王の失敗

1.レハブアム王に次いでアビヤムが王となった

 レハブアム王に次いで王となったのは、その子アビヤムでした。
 列王記上ではアビヤムですが、歴代誌下では、アビヤという名前で出てきます。
 彼は、3年間だけエルサレムで王として治めています。

 ネバトの子ヤロブアム王の治世第十八年に、
 アビヤムがユダの王となり、エルサレムで三年間王位にあった。
 その母は名をマアカと言い、アビシャロムの娘であった。
 列王紀上 15章1〜2節

2.アビヤム王は信仰の祈りによって勝利している

 歴代誌下によると、彼はヤロブアムとの戦いの中で祈って勝利しています。
 彼は、主が我々の神であると宣言し、我々はその主を捨てはしないと語っています。

 しかし、我々にとっては、主が我々の神であり、我々は、その主を捨てはしない。
 主に仕える祭司はアロンの子孫とレビ人で、その使命を果たしている。
 歴代志下 13章10節

 その後、前後からヤロブアムの軍隊に挟まれて危機に陥った時にも
 主に助けを求めて叫び、主の祭司たちがラッパを吹いています。

 ユダの人々が見回すと、前方にも後方にも戦いが迫っていたので、
 主に助けを求めて叫び、祭司たちはラッパを吹いた。
 歴代志下 13章14節

 その結果、勝利をしたのです。

 そしてユダの人々は鬨の声をあげた。
 ユダの人々が鬨の声をあげると、神はアビヤとユダの人々の目の前で
 ヤロブアムとイスラエルのすべての兵を撃退された。
 歴代志下 13章15節

 このように彼は、信仰によって祈って勝利をしていることがわかります。

3.アビヤム王は父の罪を受け継いでしまった

 しかし彼は、その王としての歩みの中で、父レハブアム王が犯してしまった
 すべての罪を犯してしまったことも、列王記上の中に記されています。

 彼もまた父がさきに犯したすべての罪を犯し、
 その心も父祖ダビデの心のようには、自分の神、主と一つではなかった。
 列王紀上 15章3節

 父親の罪が、子どもに伝播していることがわかります。
 アビヤム王の父親レハブアム王は、どのような罪を犯したでしょうか?

 彼らもまたあらゆる高い丘の上と、茂った木の下に、聖なる高台を築き、
 石柱、アシェラ像を立てた。その地には神殿男娼さえいた。
 彼らは、主がイスラエルの前から追い払われた諸国の民の
 すべての忌むべき慣習に従った。
 列王紀上 14章23〜24節

 レハブアム王の時代に、ユダの人々は神でないものを拝むという
 「偶像崇拝」の罪を犯してしまっていたのです。
 あらゆる高い丘の上と、茂った木の下に、聖なる高台を築き、

 石柱、アシェラ像を立てたと言います。その地には、神殿男娼さえいたということです。
 更に彼らは、主が追い払われた諸国の民のすべての忌むべき慣習に従っていました。
 それらの罪をレハブアム王の子アビヤムも、倣ってしまったのです。

むすび.父親の責任と子どもの責任

 むすび.1 父親の責任

 父レハブアム王の罪は、その世代だけでは終わらなかったのです。
 子どもの世代も、その罪を引き継いでしまったのです。
 これは、父親に責任の一端があります。父親が罪を犯した結果、そうなったからです。

 もし父親が、そのような罪を犯していなければ、
 子どもが父親のすることにどんなに倣ったとしても、罪に倣うことはなかったのです。
 子どもは父親のしたことに影響されます。父の行動を倣ってしまうものなのです。
 
 レハブアム王は、子どもが罪を犯すのを助長してしまったのです。
 レハブアム王にも、責任の一端があるのです。

 むすび.2 子どもの責任

 どんなに「父の罪を真似しただけだ」と言ったとしても、
 罪を犯した本人にも、もちろん責任があります。
 アビヤムも、当然その責任が問われることになるのです。

 親がやっていたから、伝統だからといって、何でも踏襲すれば良いのではありません。
 父がやっていたから自分もやっていいとは、限らないのです。
 アビヤムにとって必要だったのは、父の罪を罪として退けることでした。

 むすび.3 何でも倣えばよいというものではない

 人がやっていることを考えなしに真似することは、危険です。
 それがたとえ、自分の親がやっていたことであっても、
 また伝統的に長く続けられてきたことであっても、そうです。

 自分自身で考えて、聖書にあっているかどうか確かめる必要があります。
 神が望んでおられることなのか、そうでないのかを吟味するのです。
 その上で、神の喜ばれることであるならそれを実行し、違うなら捨てるのです。

 【今日の聖書】
 何が主に喜ばれるかを吟味しなさい。
 エフェソの信徒への手紙 5章10節


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