今日のできごと


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2018/4/12(木)



イエスの時代も安息日を厳守していた

1.安息日を聖別することは十戒に定められていた

 モーセの十戒に、次のような戒めがあります。

 安息日を心に留め、これを聖別せよ。
 六日の間働いて、何であれあなたの仕事をし、
 七日目は、あなたの神、主の安息日であるから、
 いかなる仕事もしてはならない。
 あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、家畜も、
 あなたの町の門の中に寄留する人々も同様である。
 出エジプト記 20章8〜10節

 週に一度の安息日は、神のために聖別する日であって
 「いかなる仕事もしてはならない」という戒めです。
 出エジプト記 20章8節は、ヘブライ語では次のようになります。

 
 安息日を心に留め、これを聖別せよ。

2.聖別とは神聖なものとして区別するということ

 聖別という言葉は、次のような言葉です。
   カダッシュ(qadash)(Qal形の場合の発音)
 キデッシュ(Piel形の場合の発音)

 ここではPiel形(強意の能動態)の不定詞として出てきています。
 BDB辞書によると、その意味は次の通りです。
 (Piel)  
   1c1)  to set apart as sacred(神聖なものとして区別する),
     consecrate(聖別する), dedicate(捧げる)
   1c2) to observe as holy(聖とみなす), keep sacred(神聖に保つ)
   1c3) to honour as sacred(神聖なものとして敬う), hallow(神聖なものとしてあがめる)
   1c4) to consecrate(聖別する)
 聖別とは、神のために神聖なものとして区分するということを意味します。
 そしてその強意ということですので、「絶対に、厳格に、徹底して聖別する」
 というような意味になってきます。

 ですから、『安息日』は他の6日とは違って、絶対に自分のための仕事をせずに、
 神のために、厳格に取り分けておく日として
 「いかなる仕事も徹底してすべきではない」と定められていたことになります。

3.安息日を守らなかったばかりに死刑になった人もいた

 民数記15章を見ると、安息日を破った人が死刑になっています。

  15:32 イスラエルの人々が荒れ野にいたときのこと、
  ある男が安息日に薪を拾い集めているところを見つけられた。
 
  15:33 見つけた人々は、
  彼をモーセとアロンおよび共同体全体のもとに連れて来たが、
 
  15:34 どうすべきか、示しが与えられていなかったので、
  留置しておいた。
 
  15:35 主はモーセに言われた。
 「その男は必ず死刑に処せられる。
  共同体全体が宿営の外で彼を石で打ち殺さねばならない。
 
  15:36 共同体全体は、主がモーセに命じられたとおり、
  彼を宿営の外に連れ出して石で打ち殺したので、彼は死んだ。
      民数記 15章32〜36節

 この場合、単に安息日を破ったというよりもむしろ
 律法違反とわかっていながら、故意に破っていたという状況でした。
 故意の違反については、厳しく戒められていました。

 ただし、土地に生まれた者であれ寄留者であれ、
 故意に罪を犯した者は、主を冒涜する者であり、
 その人は民の中から断たれる。
 彼は主の言葉を侮り、その命令を破ったのであるから、
 必ず断たれ、その罪責を負う。
 民数記 15章30〜31節

 そういう状況ではありましたが、安息日を守るということはそれほど
 重要な戒めだったということがわかります。
 守っても守らなくても良いというのではなく、必須事項だったわけです。

むすび.イエスの時代の人々も十戒の通り安息日をしっかりと守っていた

 神の言葉に従わなかったばかりに、サウル王は王位を退けられ、
 神の言葉に従わなかったばかりに、ソロモン王の次の代からは王国が分裂し、
 神の戒めを守らなかったばかりに、人々は外国に捕囚になったわけです。

 ですからイエスの時代の人々は、神の言葉には絶対従うべきだという
 強い思いがあったこともうなずけます。従わなかったら、また
 捕囚の時のような恐ろしい神の裁きが、降りかかると考えたことでしょう。

 そのころ、ある安息日にイエスは麦畑を通られた。
 弟子たちは空腹になったので、麦の穂を摘んで食べ始めた。
 ファリサイ派の人々がこれを見て、イエスに、
 「御覧なさい。あなたの弟子たちは、
  安息日にしてはならないことをしている」と言った。
 マタイによる福音書 12章1〜2節

 この言葉からも、イエスの時代の人々が、
 安息日を厳守して、律法を固く守って神に仕えようとしていたことが
 伺えます。

 【今日の聖書】
 安息日を守ってこれを聖別せよ。
 あなたの神、主が命じられたとおりに。
 六日の間働いて、何であれあなたの仕事をし、
 七日目は、あなたの神、主の安息日であるから、
 いかなる仕事もしてはならない。
 あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、
 牛、ろばなどすべての家畜も、
 あなたの町の門の中に寄留する人々も同様である。
 そうすれば、あなたの男女の奴隷も
 あなたと同じように休むことができる。
 申命記 5章12〜14節


今年は不昧公200年祭が開催されます。
礼拝会場のスティックビルの周辺は、関連する和菓子屋が
7軒中5軒もあります。一通り巡ると1時間弱だそうです。

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