今日のできごと


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2017/7/22(土)



まるで日記のよう

 ヨハネによる福音書の1章は、まるで日記のように書かれています。
 「その翌日」という言葉が、3度も繰り返されていますので、
 連続4日間のできごとが記されていることになります。

 1日目

 まず1日目は、バプテスマのヨハネが、祭司やレビ人たちから
 「あなたは誰か?」と尋ねられています。

  19 さて、ヨハネの証しはこうである。
 エルサレムのユダヤ人たちが、
 祭司やレビ人たちをヨハネのもとへ遣わして、
 「あなたは、どなたですか」と質問させたとき、
 ヨハネによる福音書 1章19節

 ヨハネはこれに対して、「わたしは荒れ野で叫ぶ声である」
 とイザヤ書を引用して答えています。

  23 ヨハネは、預言者イザヤの言葉を用いて言った。
 「わたしは荒れ野で叫ぶ声である。
 『主の道をまっすぐにせよ』と。」
 ヨハネによる福音書 1章23節

 そしてメシア(救い主)が私の後から来られるということを語りました。

  26 ヨハネは答えた。
 「わたしは水で洗礼を授けるが、あなたがたの中には、
  あなたがたの知らない方がおられる。
  27 その人はわたしの後から来られる方で、
  わたしはその履物のひもを解く資格もない。」
 ヨハネによる福音書 1章26〜27節

 2日目

 そして2日目です。2日目は、実際にイエス・キリストがそこに来られ
 それを見たヨハネが、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ」と
 証しをしています。

  29 その翌日、ヨハネは、
  自分の方へイエスが来られるのを見て言った。
 「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。
 ヨハネによる福音書 1章29節

 3日目

 さらに3日目にも、イエス・キリストのことを「神の小羊」と紹介しています。

  35 その翌日、また、ヨハネは二人の弟子と一緒にいた。
 ヨハネによる福音書 1章35節

 それまでバプテスマのヨハネの弟子だった、二人の弟子たちが
 それを聞いて、イエスに従っていきます。
 そのうちの一人がアンデレです。

  40 ヨハネの言葉を聞いて、
 イエスに従った二人のうちの一人は、
 シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。
 ヨハネによる福音書 1章40節

 アンデレは自分の兄弟シモン(ペトロ)を、イエスの元に連れて行きました。
 シモンをイエスの元に連れて行くと、イエスはシモンに
 「ケファ」というあだ名をつけられました。

  42 そして、シモンをイエスのところに連れて行った。
 イエスは彼を見つめて、
 「あなたはヨハネの子シモンであるが、
  ケファ――『岩』という意味――と呼ぶことにする」と言われた。
 ヨハネによる福音書 1章42節

  ケファ (岩)

 4日目

 最後に4日目になります。4日目にフィリポとナタナエルが出てきます。

  43 その翌日、イエスは、ガリラヤへ行こうとしたときに、
 フィリポに出会って、「わたしに従いなさい」と言われた。
 ヨハネによる福音書 1章43節

 フィリポは、直接イエスに招かれています。
 そしてナタナエルを、イエスのもとに連れて行きました。
 疑い深かったナタナエルも、イエスに会った後に

 「あなたは神の子です」と告白しています。

 むすび.
 このように、4日間のできごとが連続して記されているのが、
 ヨハネによる福音書の1章です。
 まるで、著者のヨハネもそこにいたかのような書き方です。

 バプテスマのヨハネの弟子だった2人の弟子のうち、ひとりはアンデレですが
 もう一人は、名前が記されていません。想像の域を脱しませんが、
 もしかしたら、ヨハネによる福音書の著者であるヨハネだったのかもしれません。

 いずれにせよ、もしこの調子でヨハネによる福音書が
 ずっと書き続けられて行ったとしたら、
 膨大な量になってしまっていたことでしょう。でもちゃんと絞り込まれています。

  25 イエスのなさったことは、このほかにも、まだたくさんある。
 わたしは思う。その一つ一つを書くならば、
 世界もその書かれた書物を収めきれないであろう。
 ヨハネによる福音書 21章25節

 【今日の聖書】
  30 このほかにも、イエスは弟子たちの前で、
 多くのしるしをなさったが、それはこの書物に書かれていない。
 
  31 これらのことが書かれたのは、
 あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、
 また、信じてイエスの名により命を受けるためである。
 ヨハネによる福音書 20章30〜31節


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