イエスはヨセフの墓に葬られた
1.ヨセフは勇気を出してピラトに願い出た
十字架で死なれたイエスは、弟子たちではなく
アリマタヤのヨセフによって葬られています。
アリマタヤ出身で身分の高い議員ヨセフが来て、
勇気を出してピラトのところへ行き、
イエスの遺体を渡してくれるようにと願い出た。
この人も神の国を待ち望んでいたのである。
マルコによる福音書 15章43節
ヨセフは勇気を出して、ピラトのところへ行き、
イエスの遺体を渡してくれるようにと願い出ました。
ピラトの元に行って、遺体の引き渡しを願うことは
勇気のいることでした。
イエスの遺体を引き受けたのが、弟子たちではなく
アリマタヤのヨセフだったことに、驚きを感じます。
2.ヨセフは議員だったが反対していた
議員の大半は、イエスを侮辱し
十字架につけるのに賛成していましたが
アリマタヤのヨセフは違いました。
さて、ヨセフという議員がいたが、
善良な正しい人で、
同僚の決議や行動には同意しなかった。
ユダヤ人の町アリマタヤの出身で、
神の国を待ち望んでいたのである。
ルカによる福音書 23章50〜51節
イエスを十字架につけることに同意していなかったのです。
けれども彼の意に反して、イエスは十字架につけられてしまい、
死んでしまいました。
3.ヨセフは私財を投じてイエスのために用いました
アリマタヤのヨセフは、墓を持っていました。
その墓をイエスの墓として、惜しみなく提供しています。
また、遺体を包む亜麻布も買い求め、
イエスの遺体を布で巻いて、墓の中に納めます。
人に頼むのではなく、すべて自分の物を差し出して
イエスのために用いました。
なぜでしょうか?
もちろん、イエスがただの人物ではないと信じていたからです。
そうでなければ、イエスは神を冒涜する者だと考えたことでしょう。
彼は、議員でしたがイエスをメシアとして受け入れていたからこそ
惜しみなく、私財をイエスのために用いたのでしょう。
議員でも、イエスを信じる人がいたのです。
ヨセフは、多数意見に流されていなかったことがわかります。
たとえ他の議員たち全員が、十字架刑に賛成したとしても、
自分は一人でも反対するという、強い意志を持っていたのです。
むすび.
アリマタヤのヨセフの名前は、21世紀の現在まで
聖書の中に書き記されて、残ってきました。
香油を注いだ女性のこともそうですが、信仰の業は
本人にしてみれば、ごく自然の当たり前のことのように
みえますが、神の目から見れば、とても尊い働きであることが
わかります。神様はそれをとても大切になされるのです。
【今日の聖書】
ヨセフは亜麻布を買い、
イエスを十字架から降ろしてその布で巻き、
岩を掘って作った墓の中に納め、
墓の入り口には石を転がしておいた。
マルコによる福音書 15章46節