今日のできごと


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2024/9/6(金)

 

パウロの救いの証し@

1.パウロはエルサレムで証しの機会を得た

 1.1 パウロは神殿でとらえられる

 パウロはエルサレム神殿にいた時、アジア州から来たユダヤ人たちに見つかり
 民衆によって、捕らえられます。

 七日の期間が終わろうとしていたとき、アジア州から来たユダヤ人たちが
 神殿の境内でパウロを見つけ、全群衆を扇動して彼を捕らえ、こう叫んだ。
 「イスラエルの人たち、手伝ってくれ。
  この男は、民と律法とこの場所を無視することを、
  至るところでだれにでも教えている。
  その上、ギリシア人を境内に連れ込んで、
  この聖なる場所を汚してしまった。」
 使徒言行録 21章27〜28節

 1.2 パウロは神殿から引きずり出される

 そしてパウロは、境内から引きずり出されるのです。
 それで、都全体は大騒ぎになり、民衆は駆け寄って来て、
 パウロを捕らえ、境内から引きずり出した。
 そして、門はどれもすぐに閉ざされた。
 使徒言行録 21章30節

 1.3 パウロは千人隊長に話をするための許可を得る

 エルサレムが混乱状態に陥っている、という報告が届き
 千人隊長が直ちに兵士と百人隊長を率いて、その場に駆けつけます。
 その千人隊長に、パウロは話をさせてもらえるよう頼むのです。

 パウロは兵営の中に連れて行かれそうになったとき、
 「ひと言お話ししてもよいでしょうか」と千人隊長に言った。
 すると、千人隊長が尋ねた。
 「ギリシア語が話せるのか。それならお前は、最近反乱を起こし、
  四千人の暗殺者を引き連れて荒れ野へ行った、
  あのエジプト人ではないのか。」

 パウロは言った。
 「わたしは確かにユダヤ人です。
  キリキア州のれっきとした町、タルソスの市民です。
  どうか、この人たちに話をさせてください。」
 使徒言行録 21章37〜39節

2.パウロはイエスに出会って救われた証しを語った

 パウロは、自分自身の救われた経緯を集まった人々にヘブライ語で語り始めます。

 2.1 イエスの声を直接聞いた

 パウロはダマスコに近づいたとき、突然天から強い光に照らされ
 地面に倒れ「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」
 という声を聞いたことを、語ります。使徒言行録9章の所と同じ場面です。

 「旅を続けてダマスコに近づいたときのこと、真昼ごろ、
  突然、天から強い光がわたしの周りを照らしました。
  わたしは地面に倒れ、
  『サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか』と言う声を聞いたのです。
  『主よ、あなたはどなたですか』と尋ねると、
  『わたしは、あなたが迫害しているナザレのイエスである』
  と答えがありました。
  一緒にいた人々は、その光は見たのですが、
  わたしに話しかけた方の声は聞きませんでした。
  『主よ、どうしたらよいでしょうか』と申しますと、
  主は、『立ち上がってダマスコへ行け。
  しなければならないことは、すべてそこで知らされる』
  と言われました。
 使徒言行録 22章6〜10節

 「主よ、あなたはどなたですか」と問いかけると
 「わたしは、あなたが迫害しているイエスである」と答えがあり
 「ダマスコへ行け」と言われたことを、パウロは続けて語ります。

 2.2 アナニヤによって目が見えるようにされた

 さらにパウロは、ダマスコでアナニヤに、目を癒してもらった経緯も語ります。

  わたしは、その光の輝きのために目が見えなくなっていましたので、
  一緒にいた人たちに手を引かれて、ダマスコに入りました。
  ダマスコにはアナニアという人がいました。
  律法に従って生活する信仰深い人で、
  そこに住んでいるすべてのユダヤ人の中で評判の良い人でした。
  この人がわたしのところに来て、そばに立ってこう言いました。
  『兄弟サウル、元どおり見えるようになりなさい。』
  するとそのとき、わたしはその人が見えるようになったのです。
 使徒言行録 22章11〜13節

 2.3 アナニヤから洗礼を受けた

 パウロは、アナニヤによって洗礼を授けられたことも語りました。

  アナニアは言いました。
  『わたしたちの先祖の神が、あなたをお選びになった。
  それは、御心を悟らせ、あの正しい方に会わせて、
  その口からの声を聞かせるためです。
  あなたは、見聞きしたことについて、
  すべての人に対してその方の証人となる者だからです。
  今、何をためらっているのです。
  立ち上がりなさい。
  その方の名を唱え、洗礼を受けて罪を洗い清めなさい。』」
 使徒言行録 22章14〜16節
 ここまでが、パウロの救われた時の証しです。

3.パウロは異邦人のために遣わされたことを証しした

 3.1 主の命令はエルサレムから出ていけ

 続いてパウロは、どのように異邦人伝道に遣わされたかも語ります。
 まず神殿で祈っていた時に、主から「エルサレムから出て行け」と
 言われたことを、語ります。

 「さて、わたしはエルサレムに帰って来て、
  神殿で祈っていたとき、我を忘れた状態になり、
  主にお会いしたのです。
  主は言われました。
  『急げ。すぐエルサレムから出て行け。
   わたしについてあなたが証しすることを、
   人々が受け入れないからである。』
 使徒言行録 22章17〜18節

 3.2 パウロは自分の過去を彼らが知っていると語った

 パウロは「主から出て行けと言われた時、『エルサレムのユダヤ人たちは
 パウロが過去、教会の熱心な迫害者だったことを知っているはずだ』と答えた」
 ということも、人々に語ります。

 わたしは申しました。
 『主よ、わたしが会堂から会堂へと回って、
  あなたを信じる者を投獄したり、
  鞭で打ちたたいたりしていたことを、この人々は知っています。
 
  また、あなたの証人ステファノの血が流されたとき、
  わたしもその場にいてそれに賛成し、
  彼を殺す者たちの上着の番もしたのです。』
 使徒言行録 22章19〜20節

 3.3 しかし主はパウロを「異邦人のために遣わす」と言われた

 それでも主はパウロに、『行け。わたしがあなたを遠く異邦人のために遣わすのだ。』
 と命じられたということも、パウロは人々に語りました。

 すると、主は言われました。
 『行け。わたしがあなたを遠く異邦人のために遣わすのだ。』」
使徒言行録 22章21節

 以上が、パウロのエルサレムにおける「救いの証し」と
 「異邦人伝道」という主の召しを受けた時の、証しです。
 このような証しをパウロは、エルサレムで大勢の人々の前で語ったのです。

むすび.パウロは神殿で捕らえられたが救いの証しの機会となった

 パウロは、神殿で捕らえられます。そして境内から引き出されます。
 それは誤解によったのです。その後、殴られたりしてひどい目に会わされるのですが、
 その時こそが、パウロが多くの人々の前で証しをする絶好のチャンスだったのです。

 一見ひどい状況に見えたその時こそ、神が定めておられたパウロの証しの時だったのです。
 そこには、ローマの千人隊長もいました。千人隊長もパウロの証しを聞いていたのです。
 パウロの証しは、パウロに反対していた大勢のユダヤ人たちをはじめ

 千人隊長や百人隊長や兵士などにも、伝えられることになったのです。
 パウロは、エルサレムでこのように多くの人々に証しをする機会を
 主から与えられ、大胆に証ししているのです。

 【今日の聖書】
 パウロは言った。
 「わたしは確かにユダヤ人です。
  キリキア州のれっきとした町、タルソスの市民です。
  どうか、この人たちに話をさせてください。」
 使徒言行録 21章39節


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