災害支援
1.大飢饉が起きアンティオキアの教会は支援活動をした
使徒時代に、エルサレムをはじめとする広範な地域に
大飢饉が起こりました。ただ、アンティオキアの地域は、
飢饉の被害を免れていたようで、そこの教会は支援する側に回っています。
アンティオキアの信徒たちは、それぞれの力に応じて、
ユダヤに住む信徒たちに、援助の品を送ることに決めます。
そして、それを実行し、バルナバとサウロに託して長老たちに届けるのです。
2.バルナバとサウロはエルサレムからマルコを連れ帰ることになった
この災害支援の働きは、単に災害支援で終わっていません。
この支援の働きによって、バルナバとサウロはマルコを
エルサレムから、連れて帰ってくることになります。
そのマルコの家で、何が行なわれていたかといえば
ヘロデ王に捕らえられ、獄に入れられていたペトロのために
熱心な祈りが、ささげられていたのです。
こうして、ペトロは牢に入れられていた。
教会では彼のために熱心な祈りが神にささげられていた。
使徒言行録 12章5節
3.マルコの家ではペトロのために熱心な祈りがささげられていた
この熱心な祈りは、マルコの家でささげられていたのです。
こう分かるとペトロは、マルコと呼ばれていたヨハネの母マリアの家に行った。
そこには、大勢の人が集まって祈っていた。
使徒言行録 12章12節
ということは、マルコを連れ帰ったバルナバとサウロも
そこにいて、共に祈っていたことでしょう。
そしてペトロの脱出を目の当たりにして、共に感謝していたことでしょう。
そしてその祈りの家から、マルコを連れてアンティオキアに戻ったのです。
不思議な展開です。飢饉が起こり、支援に行ったらそこではペトロのための祈りがささげられており
一緒に祈ったら、通常考えられないような方法でペトロが牢から救い出されたわけです。
むすび.支援活動が主のみわざのために用いられていた
災害支援というと、被災者を助けるという事だけに目が向きますが
使徒時代の災害支援では、単に被災者を助けるということに終わることなく
教会の祈りに加わり、主の偉大な奇蹟を体験することに続いていました。
主なる神は、飢饉という災害を通してそのみわざをなされ
信徒たちを導いておられました。
飢饉という一見喜ばしくない状況が、主によって大いに用いられているのです。
飢饉が起こらなければ、サウロたちは祈りでペトロが奇跡的に脱出することを
直に体験できなかったことでしょう。
大飢饉も、益と変えられているのです。
【今日の聖書】
そのころ、預言する人々がエルサレムからアンティオキアに下って来た。
その中の一人のアガボという者が立って、大飢饉が世界中に起こると
“霊”によって予告したが、果たしてそれはクラウディウス帝の時に起こった。
そこで、弟子たちはそれぞれの力に応じて、ユダヤに住む兄弟たちに
援助の品を送ることに決めた。
そして、それを実行し、バルナバとサウロに託して長老たちに届けた。
使徒言行録 11章27〜30節