バシャの罪の結果、家系が途絶えた
1.ヤロブアムの罪を繰り返したバシャを神は断罪された
バシャ王もまた、ヤロブアム王と同じように神を退け偶像を拝みました。
ユダの王アサの治世第三年に、アヒヤの子バシャが
ティルツァですべてのイスラエルの王となり、その治世は二十四年に及んだ。
彼は主の目に悪とされることを行って、ヤロブアムの道を歩み、
イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を繰り返した。
列王紀上 15章33〜34節
その罪によって神は彼に怒りを表され、彼を断罪しています。
バシャに対する主の言葉がハナニの子イエフに臨んだ。
「わたしはあなたを塵の中から引き上げて、わが民イスラエルの指導者としたが、
あなたはヤロブアムと同じ道を歩み、わが民イスラエルに罪を犯させ、
彼らの罪によってわたしを怒らせた。
列王紀上 16章1〜2節
2.バシャの家も断絶すると宣告を受けた
そしてその結果、バシャの家系が途絶えることを宣告されるのです。
「ヤロブアムの家と同様にする」と、言われています。
それゆえ、今わたしはバシャとその家を一掃し、
あなたの家もネバトの子ヤロブアムの家と同様にする。
バシャに属する者は、町で死ねば犬に食われ、
野で死ねば空の鳥の餌食になる。」
列王紀上 16章3〜4節
3.ジムリがバシャの家を断絶させた
そしてそれを実行したのが、ジムリでした。
3.1 バシャの子エラが王になる
バシャの死後、バシャの子エラが王になります。
バシャは先祖と共に眠りにつき、ティルツァに葬られた。
その子エラがバシャに代わって王となった。
列王紀上 16章6節
エラは、2年間だけ王として民を治めます。
ユダの王アサの治世第二十六年に、
バシャの子エラがティルツァでイスラエルの王となり、
二年間王位にあった。
列王紀上 16章8節
3.2 ジムリが謀反を起こす
ジムリは、バシャに続いて王になった彼の子エラに対して謀反を起こします。
その家臣で戦車隊半分の長であったジムリが謀反を起こした。
そのとき、エラはティルツァにいて、ティルツァの宮廷長アルツァの家で酒に酔っていた。
ジムリは襲いかかって、エラを打ち殺した。
ユダの王アサの治世第二十七年のことであった。
ジムリはエラに代わって王となった。
列王紀上 16章9〜10節
3.3 ジムリはバシャ家を滅ぼす
そしてその結果、バシャ家が親族や友人ともども滅ぼされてしまうのです。
バシャ家の人々は全滅し、神が宣告された通りになるのです。
彼は王となり、王座につくと、バシャの家の者をすべて撃ち、
親族も友人も、男子は一人も残さなかった。
列王紀上 16章11節
むすび.バシャはヤロブアムの罪を繰り返し家系が途絶えさせられた
自分の支配する民に金の子牛を拝ませた、ヤロブアムの家を全滅させたバシャでしたが
バシャもまた、ヤロブアムと同じように金の子牛を拝んでしまいます。
その結果、彼の代にではなく彼の息子の代に彼の家の全員が滅ぼされてしまうのです。
北イスラエル王国の王であったヤロブアムが、民に対して命じた偶像崇拝は
バシャにも引き継がれてしまい、北イスラエル王国全体は堕落の道へとまっしぐらに進みます。
結局北イスラエル王国は、最後にはアッシリアに捕囚になってしまうのです。
前任者の罪の裁きを行使したはずのバシャが、前任者と同じ罪を繰り返したことは
他人の罪を、他人事に考えてはいけないことを示しています。
他人の犯している罪はまた、自分自身も犯す可能性が充分にあると認識している必要があるのです。
【今日の聖書】
主が預言者イエフによってバシャに告げられた言葉のとおり、
ジムリはバシャの家を滅ぼし尽くした。
これは、バシャのすべての罪と、その子エラの罪のため、
すなわち彼らが自ら罪を犯し、またイスラエルに罪を犯させ、
空しい偶像によって、イスラエルの神、主の怒りを招いたためである。
列王紀上 16章12〜13節