ジムリは7日間だけ王だった
1.ジムリが北王国の王となった
バシャの家を滅ぼしたジムリは、北イスラエル王国(十部族)の王になります。
ユダの王アサの治世第二十七年に、ティルツァでジムリが王となり、
七日間王位にあった。
そのとき、民はペリシテ領ギベトンに対して陣を敷いていた。
列王紀上 16章15節
2.民はオムリを王とした
しかしイスラエルの民は、「ジムリが謀反を起こして王を倒した」との知らせを聞くと
陣営で軍の司令官オムリを、イスラエルの王としてしまうのです。
陣を敷いていた民は、ジムリが謀反を起こして王を倒したとの知らせを聞いた。
その日すべてのイスラエルは、陣営において軍の司令官オムリを、
イスラエルの王とした。
列王紀上 16章16節
3.オムリに町を包囲されたジムリは王宮に火を放って死んでしまった
オムリは、イスラエルの民と共にティルツァに行ってその町を包囲します。
オムリは、すべてのイスラエルと共にギベトンからティルツァに上り、ティルツァを包囲した。
列王紀上 16章17節
それを見たジムリは、王宮の城郭に入り、自ら王宮に火を放って死んでしまいます。
ジムリは町が占領されるのを見て、王宮の城郭に入り、自ら王宮に火を放って死んだ。
列王紀上 16章18節
むすび.ジムリもヤロブアムの罪を繰り返した結果滅んでしまった
ヤロブアムの罪を繰り返したバシャの家を、全滅させたジムリでしたが
ジムリもまた、ヤロブアムやバシャと同じように金の子牛を拝んでしまいます。
その結果、彼は王宮で自ら火を放って死ぬことになってしまったのです。
北イスラエル王国の王であったヤロブアムが、民に対して命じた偶像崇拝は
その子であるナダブ、3代目の王バシャ、バシャの子エラに引き継がれ、
5代目のジムリにも、引き継がれているのです。
ナダブやエラは、たったの2年間しか王位にありませんでした。
そしてジムリに至っては、その治世はほんの7日間です。
前任者の罪の裁きを行使したはずのジムリもまた、前任者と同じ罪を繰り返しています。
このように、ひとたび国全体が罪に陥ってしまうと
そこから抜け出すのは、並大抵のことではないことがわかります。
皆でやれば怖くないと言われますが、周囲の皆が悪くなってしまうと
たとえ王になったとしても、そのような周囲の状況に抗うことは難しいのでしょう。
周囲の悪に、いとも簡単に飲み込まれてしまい
結局、自らの滅びを招いてしまっているのです。
周囲の大勢の人々の悪に、いかに飲み込まれないでいるか、
伝統的に続いている悪に、いかに飲み込まれないでいるか
これが私達に問われています。
【今日の聖書】
これは、彼の犯した罪のため、
彼が、主の目に悪とされることを行って、
ヤロブアムの道を歩み、
イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を繰り返したためである。
列王紀上 16章19節