妊婦に部屋を提供しないという闇
福祉の面において、弱者を守るということは非常に重要な事です。
キリスト降誕の直前、妊婦だったマリアに部屋を提供してくれる宿は
どこにも、ありませんでした。
ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、
初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。
宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
ルカによる福音書 2章6〜7節
今にも出産しそうな、大変な状況の女性が目の前にいて
泊まる所がなくて困り果てていても、追い返してしまう冷酷さ
部屋が一杯という理由で、先に泊まっている人々を優先してしまう無情さ
どんなに困っていても、他人よりも自分が泊まる方が大事だという、
自己中心的考え方、そこに、当時の社会の闇を見ることができます。
弱者を切り捨ててしまう、弱者切り捨て社会という闇です。
弱者を思いやるという、本来的な生き方をしていなかったのです。
愛の極めて希薄な、愛の光の乏しい闇の世界に
まさにキリストは、真の光として誕生してくださったのです。
【今日の聖書】
イエスは再び言われた。
「わたしは世の光である。
わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」
ヨハネによる福音書 8章12節