混み過ぎ
はじめに.雪のため渋滞
昨日の朝は積雪のため、いろいろな場所で渋滞していました。
普段、何でもなく通れる所でも、車がびたっと止まっていました。
渋滞の時の首都高のような、そんな混み方でした。
普段1分もあれば通り抜けられる道が、事故でもあったかのように
まったく動かずに、抜けるまで10分以上かかりました。
東上乃木交差点から大庭の交差点まで、びっしりと車列が続いていました。
1.ヨセフたちが着いた時、ベツレヘムは混みあっていた
キリスト誕生の直前、ヨセフとマリアが住民登録のために
ベツレヘムに着いた時も、そこは大勢の人でいっぱいでした。
宿屋は人で混みあい、ヨセフたちの泊るところはありませんでした。
ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、
初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。
宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
ルカによる福音書 2章6〜7節
2.ヨセフたちは宿屋に泊まれなくても家畜小屋泊りを良しとした
多くの人で混み合い、自分たちの泊るところもない状況で
身重の妻を連れて、今にも生まれそうな切迫した状況で
ヨセフとマリアは、ほとんど取り乱していなかったようです。
やむを得ず、家畜小屋で休むことになってもそれを厭わずに
そこでの初子の出産を、無事に終えているのです。
そこには、冷静な判断と忍耐を要する決断があったことが伺えます。
家畜小屋の中には、宿泊するために必要なものなどないのです。
寝具もなければ、食事も提供されず、充分な明かりもないのです。
ましてや出産に必要なものなど、あるわけもありません。
ないものばかりです。
あるのは家畜の糞尿と、その悪臭です。
のみやしらみもいたかもしれません。不衛生な環境です。
そこでふたりが今まで経験したことのない出産を、無事に終えたわけです。
生まれたての赤ちゃんを、寝かせる布団もありません。
地面に寝かせるわけにもいかず、彼らが流用したのが飼葉桶だったのです。
飼葉桶に寝かせた、ということからわかるのは
おそらくそこには、クッションになるような家畜の餌が
入れられていたのだろう、ということです。
もちろん、空っぽだった可能性もあります。
単に空っぽの飼葉桶に、布にくるまれただけで寝かせられていた
そんな可能性もあります。けれども、おそらく餌は入っていたのではないでしょうか?
3.不満が沸き起こりそうな状況だったがそれが神の計画だった
「こんなに人が多くなければ、自分たちも宿屋に泊ることができたのに...」
「宿屋で出産していれば、宿の人も出産を助けてくれたはずなのに...」
「なんでこんな汚い家畜小屋で、泊まらなければならないんだ!」
「なんでこんなところで、妻は出産しなければならないんだ!」
「最悪だ!どうして自分たちだけこんな目に会わなければいけないんだ!」
「神様は、私たちを守って最善に導かれるはずではなかったのか?」
そんな不満が爆発しそうな、状況下だったわけです。
すべての宿屋から拒絶され、身重の状態でも顧みられることなく
ふたりきりで過ごす、汚くて臭い家畜小屋。そんなところで出産!!!
けれどもこれこそが、神の最善の計画だったのです。
救い主は「ベツレヘム」で生まれることになっており
羊飼いたちに対して、天使が語った救い主のしるしは
「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」だったのです。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。」
ルカによる福音書 2章12節
救い主は、ベツレヘムで布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている必要があったのです。
もしどこかの宿屋の一室で、普通に生まれて寝かせられていたら...
羊飼いたちは、見つけることができなかったのです。
むすび.神の計画は、人から見ると一見最悪と思えるような場合もある
道路が渋滞で、時間通りに事が進まない、
人が多くて自分の番が回ってこない、自分が受ける分がなかった、
そういった場合、不満がでてきたりします。
けれども、ヨセフたちの場合はそれこそが神の計画だったのです。
私たちは、周囲の状況で一喜一憂せずに、
どんな場合でも、ヨセフたちのように冷静で落ち着いた判断をしたいと願います。
たとえそれが、家畜小屋に泊ってそこで出産するような、
過酷な状況であったとしても、その背後にある神の計画を信じていきたいと思います。
神は、すべてを最善に導いて下さるお方なのです。
【今日の聖書】
天使は言った。
「恐れるな。
わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。」
ルカによる福音書 2章10〜12節