過酷なクリスマス2「家畜小屋での出産」
1.長い旅の旅先の臭くて汚い家畜小屋での出産
イエス・キリストの誕生において、多くの過酷な現実が続きます。
臨月でのナザレからベツレヘムへの移動に続く、家畜小屋での出産です。
本来であれば家の中で出産するはずでしたが、泊まるところがなかったのです。
ただでさえ、旅先での出産というのは大変な事なのですが
出産が近いにもかかわらず、旅先において泊まるところがないという
肉体的にも精神的にも、切羽詰まった状況に追いやられています。
そして、不衛生な臭くて汚い場所での出産を余儀なくされているのです。
しかし何と、ヨセフとマリアは家畜小屋での出産を受け入れ
そこで、無事にイエスの出産を終えているのです。
彼らの忍耐を、そこに見ることができます。
2.夜の暗い家畜小屋での出産
さらに言えば、イエスが誕生した時羊飼いがやってきますがそれは夜でした。
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。
ルカによる福音書 2章8節
羊飼いたちに天使が現れたのは、夜に野原で野宿していた時だったのです。
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。
この方こそ主メシアである。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。」
ルカによる福音書 2章11〜12節
夜、野宿していた羊飼いたちにイエスの降誕が告げられたのです。
イエスが夜に誕生したのは、間違いないでしょう。
夜の家畜小屋での出産など、考えただけでもぞっとします。
暗い夜の家畜小屋で、初めての出産。
ふたりの心の中を占めていたのは、不安以外の何物でもなかったはずです。
よくそんな状況下で出産できたものだと思うのですが、それが神の計画でした。
3.飼葉桶に赤ちゃんを寝かせるしかなかった
生まれたばかりのイエスを寝かせる、ベビーベッドも台もなかったのです。
やむを得ず赤ちゃんを飼葉桶に寝かせるという、凄まじい状況です。
しかしそのことが、羊飼いたちに対する印になっていたのです。
普通、「人間の赤ちゃんを飼葉桶になど寝かせるわけがない」のですが
その普通ではないことが、そこで起きていたからこそ
羊飼いたちは、生まれたばかりの救い主イエスを見出すことができたのです。
むすび.過酷な家畜小屋での出産こそが神の計画だった
過酷な家畜小屋でのイエスの誕生、これは実は神の計画の一つだったのです。
「最悪!」な事ではなく、「最善」のことだったのです。
マリアの過酷な状況下での幼子イエス出産は、実は最善のことだったのです。
【今日の聖書】
ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、
マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。
宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。
ルカによる福音書 2章6〜7節