隠れたサウル
1.サウルは王としてくじで選び出された
サウルは、王としてくじで選び出されました。
そこでベニヤミン族を氏族ごとに呼び寄せた。
マトリの氏族がくじで選び出され、次にキシュの息子サウルがくじで選び出された。
サムエル記上 10章21節(前半)
しかし王としてくじで選出される前に、すでにサウルは
サムエルから王になるべく、油注ぎを受けていました。
サムエルは油の壺を取り、サウルの頭に油を注ぎ、彼に口づけして、言った。
「主があなたに油を注ぎ、御自分の嗣業の民の指導者とされたのです。
サムエル記上 10章1節
サウルが王となることは、くじで選び出される前から決まっていたのです。
2.サウルはその時隠れていた
サウルが王としてくじで選び出された時、彼は隠れていたため
人々が彼を探しても、見つかりませんでした。
人々は彼を捜したが、見つからなかった。
サムエル記上 10章21節(後半)
その後神はサムエルに、サウルが隠れていることを教え
サウルは見つけ出されます。
そこで、主に伺いを立てた。
「その人はここに来ているのですか。」
主は答えられた。
「見よ、彼は荷物の間に隠れている。」
サムエル記上 10章22節
3.サウルが隠れた理由
なぜ、サウルは荷物の間に隠れていたのでしょうか?
サウルは、自分が王として立てられることを知っていました。
すでにサムエルから、王となるべく油を注がれていました。
とするならば、自分が民の前に王として紹介されることが
サウルにもわかっていたはずです。
にもかかわらず隠れていたのですから、そこに彼の自信の無さが伺えるのです。
サウルの持っていた劣等意識は、彼の自信を小さくしていたことがわかります。
「とても、人々の前に堂々と立つことなどできない」
「目立ちたくない、人々から注目されたくない」という思いが、垣間見えるのです。
その思いの背後には、人からの評価を気にする思いが居座っています。
人からの悪い評価が返ってくることを、とても恐れているのです。
悪い評価を聞くと、途端に劣等意識が再燃して自己が保てなくなってしまうのです。
むすび.人の評価を気にせずに堂々と生きる
私たちが最も気にしなければならないのは、神からの評価です。
それはしばしば、人の評価と異なってくるのです。
人の評価が高くなるような生き方でも、神からの評価が低い場合もあります。
ですから人の評価など当てにならないことを知る必要があります。
人がどう思うか、人にどう評価されるかなど考えずに
神から最高の評価を受けることができるような、生き方をしていきたいと願います。
【今日の聖書】
サムエルは民全体に言った。
「見るがいい、主が選ばれたこの人を。
民のうちで彼に及ぶ者はいない。」
民は全員、喜び叫んで言った。
「王様万歳。」
サムエル記上 10章24節