指導者の影響1 サウル王
1.罪を犯したサウル王は戦死した
サウル王は、神に対する罪を犯しました。
その結果、何が起こったでしょうか?
イスラエルが、ペリシテ人との戦いに破れるということが起こったのです。
この戦いで、サウルは命を落としました。
サウルは彼の武器を持つ従卒に命じた。
「お前の剣を抜き、わたしを刺し殺してくれ。
あの無割礼の者どもに襲われて刺し殺され、なぶりものにされたくない。」
だが、従卒は非常に恐れ、そうすることができなかったので、
サウルは剣を取り、その上に倒れ伏した。
従卒はサウルが死んだのを見ると、自分も剣の上に倒れ伏してサウルと共に死んだ。
サムエル記上 31章4〜5節
2.戦死したのはサウルだけではなかった
命を落としたのは、サウルだけではありませんでした。
従卒も、サウルと共に死んでいます。
ヨナタンを含むサウルの三人の子供たちも、死にました。
サウルの兵たちも皆、死んでしまいました。
この同じ日に、サウルとその三人の息子、従卒、更に彼の兵は皆死んだ。
サムエル記上 31章6節
罪を犯したのはサウル王だったにもかかわらず、巻き添えで
何人もの人々が、大切な命を落としてしまうという結果になっているのです。
3.イスラエル人たちは町を捨てて逃げた
巻き添えを食らったのは、兵士たちだけではありませんでした。
谷の向こう側と、ヨルダンの向こう側のイスラエル人は、
町を捨てて逃げていきました。
谷の向こう側と、ヨルダンの向こう側のイスラエル人は、
イスラエル兵が逃げ、サウルとその息子たちが死んだのを見ると、
町をことごとく捨てて逃げ去ったので、ペリシテ軍が来てそこにとどまった。
サムエル記上 31章7節
今まで住み慣れていた町に、住んでいられなくなり、
町を捨てて、逃げなければならなくなった人々もいたのです。
そしてそれらの町々に、ペリシテ軍が来てとどまることになったのです。
人々は大勢死んでしまい、町々は奪われてしまったのです。
むすび.サウルが罪を犯したのに他の人までも死んでいった
悪かったのは王であるサウルだったにもかかわらず、サウルの子供たちも
従卒も、他の兵士たちも死んでいるのです。
指導者が神に従わなかった結果、指導者だけでなく共にいた者たちも死んでしまいました。
指導者の、責任の大きさを思います。
指導者の罪の影響は、民全体に及んでしまうことがわかります。
自分一人だけで、とどまらなかったのです。
サウルの罪は、すぐには裁かれませんでした。
サウルは罪を犯したのちも、しばらく王のままでした。
次期王として神に選ばれていたダビデの命を狙って、追い回すことさえしていたのです。
けれども、最終的に神に裁かれてしまいました。
罪のもたらす結果は、死です。
しかも自分だけでなく、子供も兵士たちも死んでしまう結果になったのです。
町々は取られてしまい、国中に大きな被害をもたらす結果になってしまったのです。
サウル王の轍を踏まないように、反面教師として覚えておく必要があります。
すぐに現れなくても、罪のもたらす結果は実に悲惨なものだからです。
【今日の聖書】
この同じ日に、サウルとその三人の息子、従卒、更に彼の兵は皆死んだ。
サムエル記上 31章6節