最悪の状況からの逆転の始まり
1.ヘブライ人の男の赤ちゃんはナイル川に投げ込まれなければならなかった
モーセ誕生当時、エジプトに住んでいたヘブライ人が
男の赤ちゃんを産んだら、ナイル川へ投げ込めという命令が
エジプトの王である、ファラオから出されていました。
ファラオは全国民に命じた。
「生まれた男の子は、一人残らずナイル川にほうり込め。
女の子は皆、生かしておけ。」
出エジプト記 1章22節
極悪非道な命令です。
自国内にどんどん増えていくイスラエル人に対して、エジプト人たちは恐れ
ついに、王から残酷極まりない命令が出されるに至ったのです。
2.モーセも生後3か月で籠に入れられナイルの川辺に置かれた
モーセが生まれて3か月間は、隠されて育てられていましたが
3か月後には、もはや隠しきれなくなったので、
両親は、パピルスの籠を用意し、
その籠を、アスファルトとピッチで防水し
その中にその子を入れ、ナイル河畔の葦の茂みの間に置きました。
しかし、もはや隠しきれなくなったので、パピルスの籠を用意し、
アスファルトとピッチで防水し、その中に男の子を入れ、
ナイル河畔の葦の茂みの間に置いた。
出エジプト記 2章3節
絶望的な状況です。
3.ファラオの王女が見つけてモーセを救い出した
モーセの命も、もはやこれまでかという時に
不思議なことが起こります。
ファラオの王女が、水浴びをしようとそこにやって来るのです。
ヘブライ人の男の赤ん坊はナイル川へ投げ込めと命じたのは、ファラオでしたが
そのファラオの妻である王女が、モーセのいるその川に下りて来たのです。
そしてそこで、モーセが入れられていた籠を見つけます。
籠を開けてみると、なんと男の赤ちゃんが泣いていたのです。
開けてみると赤ん坊がおり、しかも男の子で、泣いていた。
王女はふびんに思い、「これは、きっと、ヘブライ人の子です」と言った。
出エジプト記 2章6節
そこで王女は不憫に思ったのです。そしてその子を育てることにします。
本来ファラオの命によって、殺されるべきであったモーセが、
そのファラオの妻によって助け出され、生かされるようになったのです。
しかも、王家の子供として育てられることになったのです。
ここから、モーセのエジプトの王子としての人生が始まっていくのです。
それも乳母は、モーセの実母という具合です。
そのとき、その子の姉がファラオの王女に申し出た。
「この子に乳を飲ませるヘブライ人の乳母を呼んで参りましょうか。」
「そうしておくれ」と、王女が頼んだので、娘は早速その子の母を連れて来た。
出エジプト記 2章7〜8節
むすび.神は不思議な導きによってモーセを死から命へ移された
ここに、神の不思議な導きを見ることができるのです。
最悪の事態は、最善の状況にシフトしたのです。
神は不思議な導きによって、モーセを死から命へ移されたのです。
もしファラオの、残酷極まりない命令が出されなかったら
モーセが川辺に置かれることは、なかったのです。
もしモーセが川辺に置かれなければ、王女に見いだされることもありませんでした。
神は、すべてのことが益になるように導いておられます。
このような神による不思議な導きは、今でも起こっているのです。
最悪の事態は、最善の状況へシフトする前兆なのです。
【今日の聖書】
そこへ、ファラオの王女が水浴びをしようと川に下りて来た。
その間侍女たちは川岸を行き来していた。
王女は、葦の茂みの間に籠を見つけたので、仕え女をやって取って来させた。
出エジプト記 2章5節