お前は神の子か?
1.人々はイエスにメシアなのかどうか問いかけた
イエスがゲッセマネで捕らえられた、その翌朝
民の長老会、祭司長たちや律法学者たちが集まります。
そしてイエスに対して問いかけるのです、「お前がメシアなら、そうだと言うがよい」
夜が明けると、民の長老会、祭司長たちや律法学者たちが集まった。
そして、イエスを最高法院に連れ出して、
「お前がメシアなら、そうだと言うがよい」と言った。
ルカによる福音書 22章66〜67節(前半)
2.イエスは間接的にメシアであると答えている
これに対してイエスはこう答えます。
「わたしが言っても、あなたたちは決して信じないだろう。」
「『私はその通りメシアだ』と言っても、あなたたちは信じないだろう」というのです。
イエスは言われた。
「わたしが言っても、あなたたちは決して信じないだろう。
わたしが尋ねても、決して答えないだろう。
しかし、今から後、人の子は全能の神の右に座る。」
ルカによる福音書 22章67節(後半)〜69節
その後すぐに、「しかし、今から後、人の子は全能の神の右に座る。」
と言われていることから、イエスは間接的に「私はメシアである」と
答えていることになります。「私はメシアです」が、イエスの答えだったのです。
3.人々はイエスに神の子かどうか問いかけイエスはそれを肯定した
それを受けてそこにいた人々は、イエスに問いかけます。
「では、お前は神の子なのか?」
メシアということであるなら、神の子ということになるがどうなのか?という問いかけです。
そこで皆の者が、「では、お前は神の子か」と言うと、イエスは言われた。
「わたしがそうだとは、あなたたちが言っている。」
ルカによる福音書 22章70節
イエスは、否定しませんでした。
この私こそ、あなた方が言っている神の子そのものだと答えているのです。
ここで人々は完全に、イエスが「自分を神として神を冒涜している」と判断してしまうのです。
むすび.イエスをなぜ十字架につけようとしたのか
人々が、イエスをなぜ十字架につけようとしたのかというその理由がここからわかります。
人々は、「これでもまだ証言が必要だろうか。
我々は本人の口から聞いたのだ」と言った。
ルカによる福音書 22章71節
人間なのに自分を「メシアだ、神の子だ」と言って、自分を神としている。
彼は神を冒涜する不届き者だ!神の聖なることを犯している!
という理由で、十字架刑を要求したのです。
しかしイエスこそ、本当の神の子でありメシアだったのです。
だから、神を冒涜する不届き者でもなんでもなかったのです。
間違っていたのは、民の長老会、祭司長たちや律法学者たちの方でした。
大勢が間違っていて、ただひとりイエスだけが正しかったのです。
【今日の聖書】
そこで皆の者が、「では、お前は神の子か」と言うと、イエスは言われた。
「わたしがそうだとは、あなたたちが言っている。」
人々は、「これでもまだ証言が必要だろうか。
我々は本人の口から聞いたのだ」と言った。
そこで、全会衆が立ち上がり、イエスをピラトのもとに連れて行った。
ルカによる福音書 22章70節〜23章1節