キリストの十字架の姿 〜裏切られた〜
 イエスがゲッセマネの園で捕らえられたのは、イスカリオテのユダが裏切ったためです。
 12弟子のひとりとして、イエスのそば近くにいて従っていたはずのユダが
 銀貨30枚で、イエスを売ったのです。
 そのとき、十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行き、
 「あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか」と言った。
 そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。
 そのときから、ユダはイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた。
 マタイによる福音書 26章14〜16節
 ご自分の弟子として選んだはずのユダが、自分を売り渡すものとなったのです。
 いつも共にいて、自分の話を聞いていたはずのユダが
 敵側にイエスを売ってしまったのです。その結果、捕らえられ十字架で死ぬことになったのです。
 私たちも親しかった友人や、信頼していた人に裏切られることがあるかもしれません。
 裏切られた時、どんな感情を持つでしょうか?
 怒り心頭に達したり、悲しみにくれたり、一切のやる気をそがれたり、いろいろだと思います。
 しかしすでにイエスが、十字架にかかられる前に
 その裏切りを、味わっておられたのです。
 私たちが人に裏切られた時、それはイエスの苦しみを味わっていることになります。
 裏切られたことを、怒ったり悲しんだりするのではなく、
 裏切られて十字架で死なれたイエスの苦しみに、思いをはせるのです。
 そのイエスの苦しみは、あなたのためにほかならなかったのです。
 
【今日の聖書】
 イエスがまだ話しておられると、群衆が現れ、
 十二人の一人でユダという者が先頭に立って、
 イエスに接吻をしようと近づいた。
 イエスは、「ユダ、あなたは接吻で人の子を裏切るのか」と言われた。
 ルカによる福音書 22章47〜48節