今日のできごと


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2021/12/28(火)

 

神に用いられたヨセフとマリアのリスク

 今朝は雪も解けて、路面も通常の状態に戻りました。
 教会から出雲空港まで、山陰自動車道経由で普通に30分ほどで着きました。
 帰りは国道9号線を使いましたが、通勤時間帯だったため50分ほどかかりました。

 聖書の時代、移動はほとんど徒歩です。使っても、ラクダやロバや馬などの動物です。
 人々は、徒歩か船かロバなどの動物を使うしかなかったわけです。
 もし徒歩で国道9号線を歩いて、出雲空港まで行くとしたらどうでしょうか?

 平坦ですが約21キロあるので、時速4キロで休みなく歩いて5時間ほどになります。
 聖書の時代は現代と比べると、移動時間が非常にとられていたことがわかります。
 20キロの移動でも、半日仕事だったわけです。

 また徒歩というのは危険度も、格段に上がってしまいます。
 雨に降られたら、濡れながらの移動になります。
 聖書の時代の人々は、大きなリスクを負いながら旅をしていたことになるのです。

 神に用いられるということは、リスクを負うことでもあります。
 神に敵対する者が、いるからです。
 神に用いられたヨセフとマリアのリスクについて、見ていきましょう。

1.ヘロデに子どもの命を狙われるというリスク

 幼子イエスを連れたヨセフとマリアに対しては、ヘロデが幼子殺戮の手を伸ばします。

 さて、ヘロデは占星術の学者たちにだまされたと知って、大いに怒った。
 そして、人を送り、学者たちに確かめておいた時期に基づいて、
 ベツレヘムとその周辺一帯にいた二歳以下の男の子を、一人残らず殺させた。
 マタイによる福音書 2章16節

 もしヨセフとマリアの間にイエスが誕生していなければ、それは起きなかったのです。
 ヨセフとマリアが、「幼子イエスの親になる」という神の使命を受けたからこそ
 起こったことです。イエスを育てる親としての、リスクを負うことになったのです。

2.エジプト行きとそこでの滞在のリスク

 「家畜小屋での宿泊並びに出産」というはじめのリスクに続き、今度は
 「幼子イエスを連れて遠くエジプトに避難する」というリスクを
 追わなければなりませんでした。

 占星術の学者たちが帰って行くと、主の天使が夢でヨセフに現れて言った。
 「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい。
 ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」
 マタイによる福音書 2章13節

 幼子を連れたエジプトへの旅もハイリスクですが、エジプト滞在というのもハイリスクです。
 そこは神を神としない異教の国で、言葉も文化も違います。
 2歳以下の幼子を抱えての滞在が、大変だったことは間違いないでしょう。

3.エジプトからイスラエルへの帰還のリスク

 さらにヘロデ王がこの世を去った後、今度は逆にイスラエルへの帰途につきます。
 イスラエルの地まで来ると、ヨセフは更なる危険を感じます。
 ヘロデの後を継いでアルケラオが支配していると聞いたからです。

 そこで、ヨセフは起きて、幼子とその母を連れて、イスラエルの地へ帰って来た。
 しかし、アルケラオが父ヘロデの跡を継いでユダヤを支配していると聞き、そこに行くことを恐れた。
 ところが、夢でお告げがあったので、ガリラヤ地方に引きこもり、ナザレという町に行って住んだ。
 「彼はナザレの人と呼ばれる」と、預言者たちを通して言われていたことが実現するためであった。
 マタイによる福音書 2章21〜23節

むすび.神に用いられたヨセフとマリアはリスクも負っていた

 私たちは、ヨセフとマリアは神に大きく用いられて幸せだったなあと思います。
 しかし神に用いられるということは、大きなリスクを負うことでもあるということも
 彼らの人生から教えられるのです。

 神に用いられることと、リスクを負うことはセットなのです。
 そのリスクを、恐れてはならないのです。
 臆病になるのではなく、勇気をもって一歩前へ踏み出すのです。

 【今日の聖書】
 占星術の学者たちが帰って行くと、主の天使が夢でヨセフに現れて言った。
 「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、
 そこにとどまっていなさい。
 ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」
 マタイによる福音書 2章13節


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