サムソンは命と引き換えに勝利を得た
1.サムソンはデリラに貶められた
サムソンは、自分の情欲を自制することができませんでした。
彼は、デリラが敵と通じていることがわかっていたにもかかわらず
本来一緒にいてはならないと、わかっていたにもかかわらず、
デリラから、もはや離れることができなくなっていました。
その結果、デリラの執拗な訴えに負けてしまいます。
来る日も来る日も彼女がこう言ってしつこく迫ったので、
サムソンはそれに耐えきれず死にそうになり、
ついに心の中を一切打ち明けた。
「わたしは母の胎内にいたときから
ナジル人として神にささげられているので、
頭にかみそりを当てたことがない。
もし髪の毛をそられたら、わたしの力は抜けて、
わたしは弱くなり、並の人間のようになってしまう。」
士師記 16章16〜17節
そしてデリラによって、神から与えられた力を奪われてしまうのです。
彼女は膝を枕にサムソンを眠らせ、
人を呼んで、彼の髪の毛七房をそらせた。
彼女はこうして彼を抑え始め、彼の力は抜けた。
士師記 16章19節
2.何もかも終わったかのように見えた
こうして敵に捕らえられたサムソンは、敵地であるガザで、
屈辱的で残酷な苦しみを、受け続けることになっていました。
もう、何もかも終わったかのような状況だったのです。
ペリシテ人は彼を捕らえ、
目をえぐり出してガザに連れて下り、
青銅の足枷をはめ、
牢屋で粉をひかせた。
士師記 16章21節
3.最後に命と引き換えに勝利をもたらした
しかし彼は、最終的には自分の命と引き換えに、
多くのペリシテ人たちを、滅ぼしています。
自分の命と引き換えに、イスラエルの人々に勝利をもたらしています。
そこでサムソンは、
「わたしの命はペリシテ人と共に絶えればよい」と言って、
力を込めて押した。
建物は領主たちだけでなく、
そこにいたすべての民の上に崩れ落ちた。
彼がその死をもって殺した者は、
生きている間に殺した者より多かった。
士師記 16章30節
彼が死ぬ時に殺した人数は、生前に殺した人数よりも多かったのです。
彼は死んだけれども、大きな勝利を残していったのです。
大きな失敗をし、神からの力を奪われたサムソンでしたが
最後はまた、神の力を再び受けて
自分の命を賭して、大きな勝利をしてこの世を去って行ったのです。
大失敗して敵の手にやられて、それで終わりではなかったのです。
むすび.サムソンは死んで勝利を得た
愚かな失敗をしてしまったサムソンでしたが、
最後の最後は大きな勝利を得て、そしてこの世を去って行きました。
もうお前は終わりだ、これ以上の勝利はもはやあり得ない、ではなかったのです。
死んで勝利したサムソンでしたが、
死んで勝利した、もっと素晴らしいお方がおられます。
イエス・キリストです。
イエス・キリストは十字架上で、私たちの罪を担って死なれ
完全な罪の赦しを、与えて下さったのです。
滅びる他なかった私たちを、ご自身の死をもって生きるようにされたのです。
【今日の聖書】
わたしたちの主イエス・キリストによって
わたしたちに勝利を賜る神に、感謝しよう。