ソロモンの老境
1.ソロモンは老境に入った時偶像崇拝に走ってしまった
ソロモンは、老境に入ったとき、妻や側室たちによって
神への信仰を阻まれました。彼女たちはソロモンの心を迷わせ、
神ではなく、他の神々に向かわせてしまうのです。
これらの諸国の民については、
主がかつてイスラエルの人々に、
「あなたたちは彼らの中に入って行ってはならない。
彼らをあなたたちの中に入れてはならない。
彼らは必ずあなたたちの心を迷わせ、
彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、
ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。
列王紀上 11章2節
主が警告された通りに、なってしまったのです。
ソロモンは、
シドン人の女神アシュトレト、
アンモン人の憎むべき神ミルコムに従った。
列王紀上 11章5節
ソロモン王は老境に入って、神から離れてしまいます。
偶像である「@シドン人の女神アシュトレト」、
さらに「Aアンモン人の憎むべき神ミルコム」に従ってしまったのです。
そのころ、ソロモンは、モアブ人の憎むべき神ケモシュのために、
エルサレムの東の山に聖なる高台を築いた。
アンモン人の憎むべき神モレクのためにもそうした。
列王紀上 11章7節
さらに、「Bモアブ人の憎むべき神ケモシュ」、
「Cアンモン人の憎むべき神モレク」のためにも
エルサレムの東の山に聖なる高台を築きます。
また、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行ったので、
彼女らは、自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。
列王紀上 11章8節
それ以外にも、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行った
とありますから、偶像崇拝だらけだったことが伺い知れます。
年老いたソロモンは、偶像崇拝に陥ってしまったのです。
2.ソロモンは若い頃、神に喜ばれる祈りをしていた
若い頃の、王になったばかりのソロモンはどうだったでしょうか?
どうか、あなたの民を正しく裁き、善と悪を判断することができるように、
この僕に聞き分ける心をお与えください。
そうでなければ、この数多いあなたの民を裁くことが、誰にできましょう。」
主はソロモンのこの願いをお喜びになった。
列王紀上 3章9〜10節
神に祈って「あなたの民を正しく裁き、
善と悪を判断することができるように、この僕に聞き分ける心を
お与えください。」と祈り、神に喜ばれているのです。
そしてソロモンは、神から素晴らしい約束を頂くのです。
神はこう言われた。
「あなたは自分のために長寿を求めず、富を求めず、
また敵の命も求めることなく、訴えを正しく聞き分ける知恵を求めた。
見よ、わたしはあなたの言葉に従って、
今あなたに知恵に満ちた賢明な心を与える。
あなたの先にも後にもあなたに並ぶ者はいない。
わたしはまた、あなたの求めなかったもの、富と栄光も与える。
生涯にわたってあなたと肩を並べうる王は一人もいない。
もしあなたが父ダビデの歩んだように、わたしの掟と戒めを守って、
わたしの道を歩むなら、あなたに長寿をも恵もう。」
列王紀上 3章11〜14節
神はソロモンに、約束通り「知恵に満ちた賢明な心」を与えられました。
さらに、求めなかった「富と栄光」も与えられました。
そして条件付きで「長寿を与える」という約束も与えられていたのです。
3.ソロモンの若い頃の信仰は、老境に入って崩されてしまった
そのソロモンが、老境に入ると神から離れてしまい
偶像崇拝に走ってしまうのです。
若い頃にどう過ごしたかが、老境に入って出てきてしまうことが
ここからわかります。
ソロモンは外国の女性を、大勢妻に迎えてしまいましたが
彼女たちの宗教を拒むことなく、容認してしまったようです。
老境に至るまでは、それでもソロモン自身がそれらの宗教に迷い込んで
神から離れることはなかったようですが、
老境に入ると、それらの神々に心が向いてしまい
本当の神から、離れる結果になってしまったのです。
もし外国の妻たちを、迎え入れることをしていなかったとしたら
偶像崇拝に陥って、神から離れることはなかったことでしょう。
しかし、多くの外国の妻を持っていたために
彼女たちが持ち込んできた偶像崇拝に、陥ってしまうのです。
むすび.若い頃にやったことが老境になって影響を及ぼした
老境に入ると、若い頃にやってきたことの実を刈り取るようになる
ということを、ここから教えられます。
若い頃からずっと、他国の妻を迎え続けていたことによって
ソロモンが老境に入った時に、妻たちはソロモンの心を迷わせ、
他の神々に向かわせることに、なってゆくのです。
彼の心は、父ダビデの心とは異なり、主と一つではなくなってしまうのです。
老境の備えそれは、若い頃にすでに始まっているのです。
若い頃にいかに神に従って生きていくかが、カギになります。
信仰生活において、破れ口を作らないように気をつけるべきです。
【今日の聖書】
ソロモンが老境に入ったとき、彼女たちは王の心を迷わせ、
他の神々に向かわせた。
こうして彼の心は、父ダビデの心とは異なり、
自分の神、主と一つではなかった。
列王紀上 11章4節