ソロモンの妻たち
1.ソロモンには千人の妻たちがいた
ソロモンの妻は、ひとりではありませんでした。
彼には妻たち、すなわち七百人の王妃と三百人の側室がいた。
この妻たちが彼の心を迷わせた。
列王紀上 11章3節
王妃が700人、側室が300人、合計1000人の妻たちがいたのです。
2.ソロモンは多くの他国の女性を愛してとりこになった
2.1 ソロモンには、なぜこんなにも大勢の妻たちがいたのか?
ソロモン王はファラオの娘のほかにもモアブ人、
アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。
列王紀上 11章1節
ソロモンに大きな地位と権力があったので、政略結婚のために大勢の妻を
めとったのかと思えたりしますが、どうもそうではなかったようです。
ソロモンは、「多くの外国の女を愛した」と、はっきりと書かれています。
政略結婚で、他国と友好関係を持つためにというのではなく
ソロモンが自分で好んで、多くの妻を迎え入れていたことがわかります。
2.2 外国の妻をめとること自体、神に禁じられていた
これらの諸国の民については、
主がかつてイスラエルの人々に、
「あなたたちは彼らの中に入って行ってはならない。
彼らをあなたたちの中に入れてはならない。
彼らは必ずあなたたちの心を迷わせ、
彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、
ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。
列王紀上 11章2節
2.3 神に禁じられていたにもかかわらず妻にしてしまった
本来、「外国の女性を妻に迎えてはならない」と
神に、厳しく命じられていたにもかかわらず、
外国の女性たちの、とりこになってしまっていたのです。
ソロモンには、王という地位と多くの富があったため、
権力的にも経済的にも、多くの妻を迎えることが可能だったのです。
さらに、王の上に立って咎める人がいなかったというのも一因でしょう。
3.ソロモンは神ではなく女性を求めてしまった
3.1 女性依存だったのではないか?
1000人という数は、誰が聞いても異常と思える人数です。
100人の妻でも満足せず、500人でも満足していないということです。
一旦走り出すとやめられないという、依存症のような感じもします。
本来、神により頼んでいくところを、女性に依存してしまい
次から次へと妻にするけれども、真の満足が得られずに
さらに次から次へと新しく妻に迎えてしまう、依存的な生き方のように見えます。
3.2 神以外のものでは満たされないので止められなくなる
神に従わず、神により頼まないで、神以外のものに依存してしまうと、
ソロモンと同じように、次から次へと何かを求めてしまうようになります。
神により頼めば、完全な平安と喜びと満足が得られるのに
神以外のものにそれらを求めてしまうと、
一時的にはそれに近いものが得られても、すぐに無くなってしまい
次を求めるようになってしまうのです。
そして求めて得たとしても、一時的には満足するのですが
真の満足が得られないため、次を求めてしまうのです。
次から次へと求めては満足せず、求めては満足せず、
結局、無限ループに陥ってしまうのです。
3.3 神以外のものを求めることは虚しいこと
神を求めず、神以外のものを追及する人生は虚しいのです。
エルサレムの王、ダビデの子、コヘレトの言葉。
コヘレトは言う。
なんという空しさ
なんという空しさ、すべては空しい。
コヘレトの言葉 1章1〜2節
ソロモンの人生は、1000人の女性を求めて
700人を王妃にし、300人を側室にする人生でしたが
それは、結局虚しかったのです。
快楽を追及しても、追及しても、虚しいだけなのです。
わたしはこうつぶやいた。
「快楽を追ってみよう、愉悦に浸ってみよう。」
見よ、それすらも空しかった。
笑いに対しては、狂気だと言い
快楽に対しては、何になろうと言った。
コヘレトの言葉 2章1〜2節
むすび.本当の満足は女性ではなく主なる神にこそある
本当の平安と喜び、感謝と満足は主のもとにあるのです。
女性をはじめ、他のものにそれらを求めても完全には得られません。
主こそ、私たちが一番に求めなければならないお方なのです。
青春の日々にこそ、
お前の創造主に心を留めよ。
苦しみの日々が来ないうちに。
「年を重ねることに喜びはない」と
言う年齢にならないうちに。
コヘレトの言葉 12章1節
【今日の聖書】
あなたを避けどころとする者は皆、喜び祝い
とこしえに喜び歌います。
御名を愛する者はあなたに守られ
あなたによって喜び誇ります。
詩編 5編12節