捕囚後の北王国
南北分裂時代のイスラエル北王国は、アッシリアに捕囚となって
強制移住させられることになります。
アッシリアの王はこの国のすべての地に攻め上って来た。
彼はサマリアに攻め上って来て、三年間これを包囲し、
ホシェアの治世第九年にサマリアを占領した。
彼はイスラエル人を捕らえてアッシリアに連れて行き、
ヘラ、ハボル、ゴザン川、メディアの町々に住ませた。
列王記下 17章5〜6節
イスラエルの北王国の人々は、アッシリアの領土であった
ヘラ、ハボル、ゴザン川、メディアの町々に住むことになりました。
一方、北王国サマリアには、他地域の人々が移住してくることになったのです。
その人々は、異教の偶像崇拝を持ち込みますが
ライオンが人々を襲うという事件によって、主への礼拝も
続けられることになりました。
彼らはそこに住み始めたころ、
主を畏れ敬う者ではなかったので、
主は彼らの中に獅子を送り込まれ、
獅子は彼らの何人かを殺した。
列王記下 17章25節
ライオンに襲われることによって、恐怖を抱いた移住民たちは
王に助けを求めます。
彼らはアッシリアの王にこう告げた。
「あなたがサマリアの町々に移り住ませた諸国の民は、
この地の神の掟を知りません。
彼らがこの地の神の掟を知らないので、
神は彼らの中に獅子を送り込み、
獅子は彼らを殺しています。」
列王記下 17章26節
アッシリアの王は、イスラエル人の祭司を戻らせて
神を礼拝するようにさせるのです。
アッシリアの王は命じた。
「お前たちが連れ去った祭司の一人をそこに行かせよ。
その祭司がそこに行って住み、
その地の神の掟を教えさせよ。」
列王記下 17章27節
このように元々イスラエル人が定住していたサマリアは、
異邦人の居住地となってしまい、異教が持ち込まれるのです。
神への礼拝もかろうじて残りましたが、本来的姿を失ってしまうのです。
まさかこれ程のことになるなどとは、思いもしてなかったと思いますが
神の戒めに背き、神を侮り罪に溺れてしまった結果がこれなのです。
私たちにとっては、反面教師として大きな教訓を残す出来事となっています。
【今日の聖書】
アッシリアの王はバビロン、クト、アワ、ハマト、
セファルワイムの人々を連れて来て、
イスラエルの人々に代えてサマリアの住民とした。
この人々がサマリアを占拠し、その町々に住むことになった。
列王記下 17章24節