今日のできごと


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2020/10/6(火)

 

パン菓子で力づいたエリヤ

1.エリヤはイゼベルの言葉に恐れを抱いて逃げた

 イゼベルの一言が、エリヤを打ちのめしてしまいます。

 イゼベルは、
 エリヤに使者を送ってこう言わせた。
 「わたしが明日のこの時刻までに、
  あなたの命をあの預言者たちの一人の命のようにしていなければ、
  神々が幾重にもわたしを罰してくださるように。」
 列王紀上 19章2節

 王妃イゼベルが、明日までにエリヤを殺すというのです。
 エリヤは、恐れて従者と共に逃げます。

 それを聞いたエリヤは恐れ、直ちに逃げた。
 ユダのベエル・シェバに来て、自分の従者をそこに残し、
 列王紀上 19章3節

2.エリヤは心身ともに疲れ果てた

 エリヤの従者は、ベエル・シェバまでは一緒に行きましたが、
 その先はエリヤ一人で、進むのです。
 一人で荒野に入って、数十キロの距離を歩くのです。

 どうも、充分な水も食糧も携帯していなかったようです。
 食糧や水も持たずに、荒野に入るというのは、
 自殺行為に等しかったのではないでしょうか?

 彼自身は荒れ野に入り、更に一日の道のりを歩き続けた。
 彼は一本のえにしだの木の下に来て座り、
 自分の命が絶えるのを願って言った。
 「主よ、もう十分です。
  わたしの命を取ってください。
  わたしは先祖にまさる者ではありません。」
 列王紀上 19章4節

 もう死んでしまいたいという、切実な訴えです。
 カルメル山でのあの力強かったエリヤの姿は、どこにもありません。
 打って変わって、弱い倒れ果ててしまいそうな姿なのです。

3.エリヤにパン菓子が与えられた

 そんなエリヤに対して、神は何をなさったでしょうか?

 彼はえにしだの木の下で横になって眠ってしまった。
 御使いが彼に触れて言った。
 「起きて食べよ。」
 列王紀上 19章5節

 み使いを通して、食べ物を与えるのです。

 見ると、
 枕もとに焼き石で焼いたパン菓子と水の入った瓶があったので、
 エリヤはそのパン菓子を食べ、
 水を飲んで、また横になった。
 列王紀上 19章6節

 パン菓子と水を与え、エリヤはそれを飲み食べます。
 そしてまた、休むのです。
 エリヤには、さらに再び同じものが与えられます。

 主の御使いはもう一度戻って来てエリヤに触れ、
 「起きて食べよ。
  この旅は長く、あなたには耐え難いからだ」と言った。
 列王紀上 19章7節

 エリヤには、さらに再び同じものが与えられます。
 そしてエリヤは、再びそれらを食べるのです。
 ということは、元々エリヤは水も食糧も持ってなかったようです。

 本当に死ぬ気で、荒野に入っていったようです。

むすび.パン菓子だけで力づいた

 エリヤには「起きて、食べよ」という言葉と
 「旅が長い」という内容の言葉しか、語られていないのです。
 「私が共にいるから、勇気を出しなさい」というような言葉はなかったのです。

 エリヤは起きて食べ、飲んだ。
 その食べ物に力づけられた彼は、
 四十日四十夜歩き続け、ついに神の山ホレブに着いた。
 列王紀上 19章8節

 けれども、それで十分だったのです。
 エリヤは起きて食べ、飲むことによって
 その食べ物に、力づけられるのです。

 その食べ物に力づけられたエリヤは、何と
 四十日四十夜歩き続け、ついに神の山ホレブに着くのです。
 すごい距離の移動です。

 励ましの言葉でなく、パン菓子と水だけで
 力づけられるということも、あったのです。
 「食べ物なんかより、励ましの言葉の方が必要だ!」ではなかったのです。

 ある場合は、肉体的物質的必要の満たしが
 その人の励ましになって、大いに力づけることもあるのです。
 もちろんこの後エリヤは、神の御声を聞くことにはなるのですが...

 【今日の聖書】
 エリヤは起きて食べ、飲んだ。
 その食べ物に力づけられた彼は、
 四十日四十夜歩き続け、
 ついに神の山ホレブに着いた。
 列王紀上 19章8節


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