今日のできごと


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2020/1/18(土)

 
山茶花

サムエル=その名は神(エル)

1.ハンナはペニナに苦しめられていた

 エルカナとその妻ハンナの間には、子どもがいませんでした。
 しかしエルカナには、もうひとりの妻ペニナがいて
 ペニナには、子どもがいました。

 エルカナには二人の妻があった。
 一人はハンナ、もう一人はペニナで、
 ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった。
 サムエル記上 1章2節

 ハンナはペニナに、子どもがいないということで苦しめられます。

 彼女を敵と見るペニナは、
 主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、
 苦しめた。
 サムエル記上 1章6節

 エルカナの家庭内で、ペニナがハンナを苦しめるのです。
 本来、やすらぎを得るはずの家庭が、
 苦しみを受け続ける場所と、なっていたのです。

2.喜びの礼拝のはずが、苦しみ嘆く場になっていた

 エルカナの家族は、毎年主の家に上って礼拝を献げていました。

 毎年このようにして、ハンナが主の家に上るたびに、
 彼女はペニナのことで苦しんだ。
 今度もハンナは泣いて、何も食べようとしなかった。
 サムエル記上 1章7節

 けれどもハンナは、毎年毎年主を礼拝しに主の家に来るたびに
 苦しめられていたのです。本来、主の家に喜びと感謝の礼拝を献げに来ているはずが、
 苦しみと悲しみを受けに来ていたわけです。

 喜びの礼拝のはずが、苦しみの涙のあふれる悲しみの時になっていました。
 ハンナにとって、主の家の礼拝は、身内から苦しめられる場と化していました。
 この時は、食事ものどを通らない、食べる気すら起きない状態でした。

3.苦しみの中でハンナは祈って答えを得た

 ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。
 そして、誓いを立てて言った。
 「万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。
  はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、
  その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません。」
 サムエル記上 1章10〜11節

 ハンナはその苦しみの中で、主に祈るのです。

 ハンナが主の御前であまりにも長く祈っているので、
 エリは彼女の口もとを注意して見た。
 ハンナは心のうちで祈っていて、
 唇は動いていたが声は聞こえなかった。
 エリは彼女が酒に酔っているのだと思い、
 彼女に言った。
 「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」
 サムエル記上 1章12〜14節

 祭司エリが、酔っぱらっていると勘違いするほどの
 長い間、声を出さずに祈っていました。
 その祈りに答えて、神が与えて下さったのがサムエルです。

 名前の意味は、「その名は神」です。
 ここに、ハンナの信仰があらわれているのです。

 ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。
 主に願って得た子供なので、
 その名をサムエル(その名は神)と名付けた。
 サムエル記上 1章20節

イサク

サムエル

エルカナとハンナの子

「その名は神」という意味

名

名前

 1) god, god-like one, mighty one
  1a) mighty men, men of rank, mighty heroes
  1b) angels
  1c) god, false god, (demons, imaginations)
  1d) God, the one true God, Jehovah
 2) mighty things in nature
 3) strength, power


むすび.激しい苦しみと嘆きは、人を真剣な祈りへ導く

 ハンナに、もし子供が最初から与えられていたら、
 ハンナは、あれ程の祈りをしなかったことでしょう。
 子どもが与えられていなかったからこそ、あれ程の祈りとなったのです。

 苦しみ悲しみは、しばしば人を大きく神に近づけるチャンスとなっています。
 神に向かって真剣に向き合い、長い間祈り続ける時となるのです。
 神がその祈りを、聞いてくださらないはずがないのです。

 神はご自分を求める者に対して、確かな答えを用意しておられるのです。
 もっともっと祈ってわたしに近づきなさい、
 もっともっと祈りなさいと、神は願っておられるのです。

 愛する子の声が聴きたいのです。愛する子がご自分のそばに近づいて欲しいのです。
 苦しみや悲しみは、わたしたちを真剣な祈りへ導き神の側に引き寄せます。
 悲しみや苦しみは、意味なく与えられているのではありません。

 神はハンナのことを愛され、あえてその胎を閉ざしておられたのです。

 ハンナには一人分を与えた。
 彼はハンナを愛していたが、主はハンナの胎を閉ざしておられた。
 サムエル記上 1章5節

 苦しみには、ちゃんとした神のご計画があったのです。
 神からの罰でも何でもなかったのです。
 私たちも苦しみを通る時、神が愛しておられるゆえに与えて下さったと信じるのです。

 苦しみは決して、悲しみに終わりません。
 ハンナの苦しみは、サムエルの誕生の喜びに続き、
 サムエルは、イスラエルにおいて大きく用いられることになるのです。

 いよいよ祈って、神に近づいていきましょう!

 【今日の聖書】
 ハンナは答えた。
 「いいえ、祭司様、違います。
  わたしは深い悩みを持った女です。
  ぶどう酒も強い酒も飲んではおりません。
  ただ、主の御前に心からの願いを注ぎ出しておりました。
  はしためを堕落した女だと誤解なさらないでください。
  今まで祈っていたのは、訴えたいこと、苦しいことが多くあるからです。」
 サムエル記上 1章15〜16節(前半)


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