中国教区聖会
今日は、広島の三滝グリーンチャペルで、
中国教区聖会があり、みんなで参加してきました。
講師は野口一郎先生で、聖書のメッセージを熱く語ってくださいました。
その中で、テモテとパウロについて語られていたことが印象に残りました。
テモテとパウロは、共に福音のために一つとなって働いていましたが
その年齢も、育った環境も、信仰をもった状況も、全く違っていました。
「わたしは、キリキア州のタルソスで生まれたユダヤ人です。
そして、この都で育ち、
ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け、
今日の皆さんと同じように、熱心に神に仕えていました。
使徒言行録 22章3節
パウロは生粋のユダヤ人で、生まれて8日目に割礼を受け、
ガマリエルの元で、聖書の律法を熱心に勉強し、
ユダヤ人として、律法を一生懸命守ろうとしていた人でした。
その一方、テモテはギリシア人とユダヤ人のハーフでした。
パウロは、デルベにもリストラにも行った。
そこに、信者のユダヤ婦人の子で、
ギリシア人を父親に持つ、テモテという弟子がいた。
使徒言行録 16章1節
ギリシア人を父親にもっていたため、
割礼も受けていませんでした。
パウロは、このテモテを一緒に連れて行きたかったので、
その地方に住むユダヤ人の手前、彼に割礼を授けた。
父親がギリシア人であることを、皆が知っていたからである。
使徒言行録 16章3節
テモテは、ガマリエルの元で聖書を学んだわけでもなく、
イエスに対する迫害者でもなく、
劇的にイエスに出会った人でもなかったのです。
その一方パウロは、イエスを「神を冒涜する者だ」とみなして敵対し、
イエスを信じる者を牢獄に入れていた、大迫害者でした。
元々、イエスを信じる者たちに敵対し牢獄に入れていた人でした。
わたしはこの道を迫害し、男女を問わず縛り上げて獄に投じ、
殺すことさえしたのです。
使徒言行録 22章4節
そのような中から、ダマスコ途上で劇的にイエスに出会って
今度はイエスを信じるようになって、大伝道者になり、
異邦人世界に出て行って、どんどんと伝道していった人でした。
パウロと違いテモテは、クリスチャンの祖母と母の元で信仰を持った、
クリスチャン2世で、祖母や母親から信仰を教えられ受け継いでいた人でした。
家庭の中で成長する過程で、クリスチャンになった人だったのです。
そして、あなたが抱いている純真な信仰を思い起こしています。
その信仰は、まずあなたの祖母ロイスと母エウニケに宿りましたが、
それがあなたにも宿っていると、わたしは確信しています。
テモテへの手紙二 1章5節
このように、テモテとパウロは、
年齢も育った環境も信仰をもった状況も全く違いましたが
テモテは、パウロと一致して同じ思いを抱いていたと言います。
「育った環境が違うから、経験や文化が違うから一致などできません」
ということはないということを、ここから教えられます。
育った環境や文化の違い過去の経験の差は、一致できない理由にはならないのです。
パウロとテモテは、まったく違う対照的な環境で育ちましたが、
テモテは、パウロと同じ思いを抱いて
ひとつとなって宣教のわざに励んでいたのです。
イエス・キリストを信じる信仰によって、
様々な違いを乗り越えて、私たちは一つとなれるのです。
神は一つとなるように、私たちを召されているのです。
また、キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。
この平和にあずからせるために、
あなたがたは招かれて一つの体とされたのです。
いつも感謝していなさい。
コロサイの信徒への手紙 3章15節
【今日の聖書】
テモテのようにわたしと同じ思いを抱いて、
親身になってあなたがたのことを心にかけている者はほかにいないのです。
フィリピの信徒への手紙 2章20節