すべての事をなされる神のわざを知らない
神のなされるすべてのわざを、私たちは知り尽くすことはできません。
ほんの一部分しか、知り得ないのです。
あなたは、身ごもった女の胎の中で、
どうして霊が骨にはいるかを知らない。
そのようにあなたは、
すべての事をなされる神のわざを知らない。
伝道の書 11章5節(口語訳)
口語訳聖書では、この箇所を
胎内で、「霊が(胎児の)骨にはいる」と訳しています。
原語では、以下の通りですので、「骨への霊の道」と訳しています。
What 道 the 霊(風,息) 複数の骨に 腹の中で
新共同訳聖書では、ここの部分を
「胎内で霊や骨組がどの様になるのか」と訳しています。
「霊が骨に入る」というのではなく、霊と骨を並列に訳しています。
妊婦の胎内で霊や骨組がどの様になるのかも分からないのに、
すべてのことを成し遂げられる神の業が分かるわけはない。
コヘレトの言葉 11章5節
新改訳聖書では、「妊婦の胎内の骨々のことと同様、
風の道がどのようなものかを知らない」と訳しています。
ルアハを、「霊」ではなく「風」と訳しています。
あなたは妊婦の胎内の骨々のことと同様、
風の道がどのようなものかを知らない。
そのように、あなたはいっさいを行なわれる神のみわざを知らない。
伝道者の書 11章5節
3つの訳を比べてみると、みんな違います。
一体この原語の文は、どう訳せばよいのでしょうか?
正確にはわかりませんが、口語訳で良いように思います。
そもそも人間の霊が骨に入っているのか、脳に入っているのか
体のほかの所に入っているのか、わかっていないのですから
「骨に霊が入る」という訳で良いのかどうかは、確かめようがありません。
自分自身の体と霊についてでさえ、そのようにわかっていないのですから、
すべてのことを成し遂げられる、神の業が理解できるわけがないのです。
けれども、私たちにも確実にわかる神のわざがあります。
それは、イエス・キリストの十字架で流された血潮が
私たちのすべての罪を、清めることです。
信じる者すべてが、赦されて義とされるのです。
【今日の聖書】
それで今や、
わたしたちはキリストの血によって義とされたのですから、
キリストによって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。
ローマの信徒への手紙 5章9節