今日のできごと


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2019/2/21(木)

 
ホテルニューアーバン

ペトロの自己認識

 十字架にかけられる前、イエスはペトロに
 「わたしの行く所に、あなたは今ついて来ることはできない」と言われました。

 イエスが答えられた。
 「わたしの行く所に、あなたは今ついて来ることはできないが、
  後でついて来ることになる。」
 ヨハネによる福音書 13章36節

 それに対してペトロは、返答しています。

 ペトロは言った。
 「主よ、なぜ今ついて行けないのですか。
  あなたのためなら命を捨てます。」
 ヨハネによる福音書 13章37節

 「あなたのためなら命を捨てます。」というのがペトロの答えでした。
 今まで、イエスにずっと従ってきたペトロですから、
 当然これからもイエスに従って行こうとしていたのは、自明のことです。

 ペトロの心の中に、「何があってもイエスに従っていくぞ」という思いがあったことは、
 この言葉から、よくわかります。
 けれどもペトロに足りなかったことがありました。

 それは、自分の弱さの認識でした。
 ペトロの自己認識は、「たとえ命の危険にさらされようとも
 自分はイエスについていくことができる」というものだったのです。

 自分の力を過信していました。自分の弱さを正しく認識していませんでした。
 「自分は、イエスのためなら命を捨てられる」という驕り高ぶりがあったわけです。
 ペトロはその後、イエスを知らないと3回も告白してしまうのです。

 門番の女中はペトロに言った。
 「あなたも、あの人の弟子の一人ではありませんか。」
  ペトロは、「違う」と言った。
 ヨハネによる福音書 18章17節

 シモン・ペトロは立って火にあたっていた。
 人々が、「お前もあの男の弟子の一人ではないのか」と言うと、
 ペトロは打ち消して、「違う」と言った。
 大祭司の僕の一人で、ペトロに片方の耳を切り落とされた人の身内の者が言った。
 「園であの男と一緒にいるのを、わたしに見られたではないか。」
 ペトロは、再び打ち消した。するとすぐ、鶏が鳴いた。
 ヨハネによる福音書 18章25〜27節

 自分では「できる」と思っていたことが、実はできなかったのです。
 自分自身で思う程、自分の力が強くはなかったことにそこで気づくのです。
 ペトロの自己認識が甘かったのです。自分で思う程、強くはなかったのです。

 私たちも同じです。自分で思う程、強くもなければ賢くもない、
 弱くて愚かなひとりに過ぎないのです。
 だから神の助けが、常に必要なのです。

 絶えず祈らなければ、立ち行けないのです。
 だから絶えず祈るのです。
 祈る時、神は私たちに時宜にかなった助けを与えて下さるのです。

 【今日の聖書】
 だから、憐れみを受け、
 恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、
 大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。
 ヘブライ人への手紙 4章16節


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