たとえみんながあなたにつまずいても...
ゲッセマネに行く途中、イエスは弟子たちに次のように言われました。
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。
「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。
『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』
と書いてあるからだ。
マタイによる福音書 26章31節
これに対してペトロは、こう答えます。
するとペトロが、
「たとえ、みんながあなたにつまずいても、
わたしは決してつまずきません」と言った。
マタイによる福音書 26章33節
この言葉は、自分をみんなよりも、上に置いた言葉です。
みんなを、自分よりも下にして、
自分は「みんなよりも優れている」としているのです。
これを、驕り高ぶりと言います。
人よりも自分の方が優れている、人よりも自分の方が強い、
人よりも自分の方が経験が豊富でよく知っている、知識がある、
人よりも自分の方が正しい、人よりも良いことをしている...
これらは皆、自分を他人よりも高くして、他人を見下げている言葉です。
私たちは、このような思いを捨てていかなければなりません。
実際、人よりも優れているかもしれません。
しかし、それを口にして自慢してしまった時点で、
隣人愛から、遠く離れてしまいます。
それは自己中心ということになってしまい、それは愛とは正反対です。
聞いていたその他の弟子たちは、どんな気がしたでしょうか?
気分が害されたことと思います。
たとえ、人よりも優れているものを持っていたとしても
それを誇ったり、自慢したりするのではなく、
自分の持っている優れた部分を、隣人のために用いるのが愛です。
私たちもペトロと同じような思いを抱いてしまいやすい、罪人ですが、
神に助けていただいて、ペトロの失敗を教訓として高ぶりを捨てて
謙遜さを求め続けていきたいと、願います。
【今日の聖書】
兄弟愛をもって互いに愛し、
尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。
ローマの信徒への手紙 12章10節