大工
イエスの父親ヨセフは、大工でした。
しかし彼は、ダビデ王の血を引く王家の一族だったのです。
ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、
ガリラヤの町ナザレから、
ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。
ルカによる福音書 2章4節
ダビデ王の子孫は、歴代の王でした。
ダビデ王→ソロモン王→レハブアム王→アビヤ王→ヨシャファト王
→ヨラム王→アハズヤ王→ヨアシュ王→アマツヤ王→...
ゼデキヤ王に至るまで、悪王もいましたが
ダビデ王の子孫が、王であることには変わらなかったのです。
ところが、ゼデキヤ王の時代に完全にバビロン捕囚になってしまいます。
そこからはダビデ王の直系であろうとなかろうと、関係なくなるのです。
バビロニアに捕囚となっているのですから、支配者は異邦人であった
バビロニアの人々だったのです。
ここからダビデ家の没落?が始まるのです。
もうダビデ家であろうとなかろうと、どうでもよくなってしまうのです。
そしてイエスの父親ヨセフの時代では、彼は王でも何でもなく大工でした。
もし南王国の王が罪を犯さず、南王国が続いていたとしたら
ヨセフは確実に王でした。ところがバビロン捕囚から帰ってきては
いたものの、ローマ帝国の支配下であるユダヤでは王はヘロデでした。
ヨセフはただの大工だったのです。
もうダビデの血統なんか、何の役にも立たないような
だから何だというのかというレベルにまで、堕ちていたのです。
ところがところが、...
神はそれをちゃんと覚えておられたのです。
どんなに落ちぶれようが、ダビデ王の家系が地に落ちようが
神は覚えておられ、そのヨセフの息子としてイエス・キリストを
誕生させてくださったのです。
しかもイエス・キリストは、永遠の王の王なのです!
【今日の聖書】
この人は、大工ではないか。
マリアの息子で、ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモンの兄弟ではないか。
姉妹たちは、ここで我々と一緒に住んでいるではないか。」
このように、人々はイエスにつまずいた。
マルコによる福音書 6章3節