今日のできごと


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2018/4/3(火)



同じイエスの弟子だったのに

1.12弟子のひとりイスカリオテのユダはイエスを裏切ってしまった

1.1 暗闇のゲッセマネの園でイエスを捕まえるのは難しいはずだった

 イエスが捕らえられたのは、ゲッセマネの園でした。
 最後の晩餐が終わった後、イエスの3度の祈りの後でしたので、
 おそらく夜の暗闇の中でしょう。

1.2 イスカリオテのユダが、闇の中でイエスが誰だか教えた

 暗闇の中では、弟子たちも一緒にいたため、どの人がイエスか
 よくわからなかったことでしょう。
 そこで、イスカリオテのユダが、イエスが誰だか人々に教えたのです。

 イエスを裏切ろうとしていたユダは、
 「わたしが接吻するのが、その人だ。
  捕まえて、逃がさないように連れて行け」と、
 前もって合図を決めていた。
 マルコによる福音書 14章44節

1.3 イスカリオテのユダは、接吻でイエスが誰だか教えた

 イスカリオテのユダは、イエスに近寄り
 「先生」と言って接吻し、イエスを捕えようとしていた人々に
 この人がイエスだと教えたのです。

 ユダはやって来るとすぐに、
 イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。
 マルコによる福音書 14章45節

 ユダは接吻で、イエスを裏切ったのです。

 イエスは、「ユダ、あなたは接吻で人の子を裏切るのか」と言われた。
 ルカによる福音書 22章48節

2.イスカリオテのユダは悪魔に隙を与えていた

2.1 なぜイスカリオテのユダだけが、イエスを裏切ったのか?

 ユダは、イエスが選ばれた12弟子のひとりでした。
 間近で数々のいやしのわざや、悪霊を追い出すわざを見ていたはずです。
 死んだラザロを生き返らせるところも、見ていたはずです。

 そんな12弟子のひとりであったユダが、どうして裏切ったのでしょうか?
 少なくとも他の11人は、金をもらってイエスを裏切ることまではしませんでした。
 11人ともゲッセマネの園でイエスが捕らえられたとき、逃げてはいますが...

 同じ12弟子のひとりであったのに、
 どうしてイスカリオテのユダだけが、イエスを裏切ってしまったのでしょうか?
 彼の中に生じた「イエスを裏切る思い」は、どこから来ていたのでしょうか?

2.2 悪魔がイスカリオテのユダに、裏切る思いを入れていた

 夕食のときであった。
 既に悪魔は、イスカリオテのシモンの子ユダに、
 イエスを裏切る考えを抱かせていた。
 ヨハネによる福音書 13章2節

 悪魔が、彼に「イエスを裏切る考え」を抱かせていたのです。
 元々自分で、そういう思いを抱いていたのではなかったのです。
 イエスを裏切ろうという考えは、悪魔が吹き込んだ考えだったのです。

2.3 イスカリオテのユダは、金入れの中身をごまかす罪によって隙を作っていた

 それではどうして、悪魔は彼に「イエスを裏切る思い」を
 抱かせることができたのでしょうか?
 イエスの弟子であったにもかかわらず、悪魔に付け込まれたのはなぜなのでしょう?

 ユダには、悪魔に付け込まれる隙があったのです。
 どんな隙があったのでしょうか?

 そのとき、マリアが純粋で非常に高価なナルドの香油を
 一リトラ持って来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。
 家は香油の香りでいっぱいになった。
 弟子の一人で、後にイエスを裏切るイスカリオテのユダが言った。
 「なぜ、この香油を三百デナリオンで売って、
  貧しい人々に施さなかったのか。」
 彼がこう言ったのは、貧しい人々のことを心にかけていたからではない。
 彼は盗人であって、金入れを預かっていながら、
 その中身をごまかしていたからである。
    ヨハネによる福音書 12章3〜6節

 彼は盗人だったと記されています。
 金入れを預かっていながら、その中身をごまかしていたのです。
 彼は、盗みと偽りの罪を犯し続けていたのです。

3.故意の罪が悪魔に対して隙を与える結果になった

3.1 故意の罪は悪魔に対して、大きく入り口を開いてしまうことになる

 罪とわかっていて、それを犯し続けるなら、
 それはその人の「罠」となります。
 悪魔に対して、大きく入り口を開いてしまうことになるのです。

3.2 悪魔は自分に対して入り口が開くのを探し回って待っている

 悪魔は絶えず狙っていますから、そんな隙があれば
 すぐに付け込んできます。
 それがイエスの弟子であるなら、まさに悪魔の思うつぼだったのです。

 身を慎んで目を覚ましていなさい。
 あなたがたの敵である悪魔が、
 ほえたける獅子のように、
 だれかを食い尽くそうと探し回っています。
 ペトロの手紙一 5章8節

 悪魔は、ほえたける獅子のように、
 だれかを食い尽くそうと探し回っているのです。
 故意に罪を犯すということは、悪魔に隙を与えることになるのです。

3.3 ユダは金入れの中身をごまかす事によって隙を作ってしまった

 イスカリオテのユダは、金入れの中身をごまかすことが罪であることぐらい、
 十分わかっていたでしょう。自分のしていることが悪いとわかっていたのです。
 けれども、わかっていながら、ごまかし続けていたのです。

 それが、彼の悪魔に対する隙になってしまったのです。
 結局、悪魔によって「イエスを裏切る考え」を入れ込まれてしまい
 銀貨30枚でイエスを売ってしまったのです。

むすび.

 悪魔は、人を食い尽くすものです。
 悪魔は、人に死と痛みと苦しみと滅びしかもたらさないのです。
 人の命を奪い、永遠に滅ぼそうとしています。

 そんな悪魔に隙を与えたら、大変なことになってしまいます。
   罪を軽く考えてはならないのです。
 罪は悔い改めて、捨てていくべきものです。

 イスカリオテのユダのように、故意の罪を犯し続けていてはいけません。
 悪魔に隙を与えず、神に従い、悪魔に反抗してゆくのです。
 悪魔は神の前には弱い存在です。私達が神に従えば逃げていきます。

 だから、神に服従し、悪魔に反抗しなさい。
 そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げて行きます。
 ヤコブの手紙 4章7節

 今日も罪から離れて、もし罪を犯す事があっても
 即、悔い改めて神に立ち返り、
 神に従って歩んでいきましょう!

 【今日の聖書】
 怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。
 日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。
 悪魔にすきを与えてはなりません。
 盗みを働いていた者は、今からは盗んではいけません。
 むしろ、労苦して自分の手で正当な収入を得、
 困っている人々に分け与えるようにしなさい。
 エフェソの信徒への手紙 4章26〜28節


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