今日のできごと


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2018/12/27(木)

 
松江市総合体育館1階ロビー

飼い葉桶が羊用のものだった可能性

 イエス・キリストは、誕生直後に
 飼い葉桶の中に寝かされたことが、聖書に記されています。

 あなたがたは、布にくるまって
 飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
 これがあなたがたへのしるしである。」
 ルカによる福音書 2章12節

 幼子イエスが「飼い葉桶の中に寝かされた」ことは、記されていますが
 その飼い葉桶が、どこにあったかまでは記されていません。
 そこで今まで、いろいろと推測がなされてきました。

 以前は馬小屋と言われていましたが、当時は高価な馬に乗る人は
 稀だったので、馬以外の動物を飼っていた所だろうということで
 家畜小屋という表現に変わってきました。

 ネイティビティなどを見ると、木の小屋が多いようですが
 最近では、木の小屋でなく洞窟ではなかったか?ということで、
 洞窟とした話や絵が、多くなってきています。

 わかっていることは、そこに飼い葉桶を置くスペースがあって
 実際に飼い葉桶があったこと、その飼い葉桶は
 生まれたての赤ちゃんが、充分寝られる大きさだったということだけです。

 記述がなくても容易に想像できることは、その場所には
 人間2人が入って寝られる、十分なスペースがあり
 寝た時に、動物に蹴られたり、つぶされたりしなかったということです。

 出産時にも動物に邪魔されずに、無事に出産できなければなりません。
 いろいろなイメージでは、そこに動物が出てくるのですが、
 そこに動物がいたかどうかまでは、記さていません。

 もしそこが、羊を飼うための場所だったら、どうだったでしょうか?
 飼い葉桶はあっても、中の羊は外で野宿していたので留守だったということも
 十分考えられるのです。

 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。
 ルカによる福音書 2章8節

 イエスの誕生したちょうどその時に、羊飼いたちが野宿していたということですから
 彼らに飼われていた羊たちだけでなく、他の場所で飼われていた羊たちも、
 各地で野宿していたという可能性も、十分考えられます。

 そうすると、その場所の中には「羊が一匹もいなかった」ということになりますので
 人間が泊まって、出産するのに十分なスペースを確保できたことでしょう。
 もしかするとイエスは、羊を飼っておくための場所でお生まれになったのかもしれません。

 そして羊たちはその時「野原」にいて、その場所は空っぽだったのかもしれません。
 「飼い葉桶はあっても、動物は一匹もいなかった」そんな場所で、
 イエスがお生まれになったという可能性もあるのです。

 もしそうだった場合、羊飼いたちも見つけやすかったと思います。
 動物の影に隠れてしまって、見つからなかったということがないからです。
 その場所に、ヨセフとマリヤと飼い葉桶の中のイエスだけなら見つけるのは簡単です。

 このように、真の羊飼いイエスは、「実は羊を飼うための場所でお生まれになっていた」
 そして「その時羊は野にいたため、そこにはいなかった」という可能性も出て来るのです。
 となるとヨセフとマリアは、誰に案内されたわけでもなく羊がいない羊の洞窟を見つけて、

 やむを得ずそこに入って、マリアが産気づいてイエスが生まれたという
 そんなストーリーも、選択肢に入ってくるのです。
 けれども聖書にはそこまで書いてありませんので、これも推測の領域を出ません。

 天使のお告げを聞いた羊飼いたちが、真夜中のベツレヘムの飼い葉桶を探し当てた
 ということから考えると、案外そこは羊を飼っていた洞窟であって
 ベツレヘムの羊飼いたちは、そういう場所を熟知していたのかもしれません。

 真の羊飼いであるイエス・キリストの誕生の時に、
 羊飼いたちがやってきたというのは、とても象徴的なことです。
 羊飼いが選ばれた理由の一つは、そこにあったのかもしれません。

 【今日の聖書】
 わたしは良い羊飼いである。
 良い羊飼いは羊のために命を捨てる。
 ヨハネによる福音書 10章11節


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