偶像崇拝を導入してしまったアマツヤ王
分裂王国時代の、南ユダ王国と北イスラエル王国の王の系図(3)
1.アマツヤ王はセイル人の神々を導入した
ユダの王ヨアシュの次に王になったのは、その子アマツヤです。
イスラエルの王、ヨアハズの子ヨアシュの治世第二年に、
ユダの王ヨアシュの子アマツヤが王となった。
列王記下 14章1節
アマツヤ王は、エドムとの戦いにおいて勝利した後、
セイル人の神々を導入し、これを自分の神とし、
その前にひれ伏して香をたくようになるのです。
アマツヤはエドム人の討伐から帰った後、
セイル人の神々を導入し、これを自分の神とし、
その前にひれ伏して香をたいた。
歴代志下 25章14節
2.アマツヤ王は警告をした預言者を拒んだ
主はそのアマツヤに対して怒りに燃え、預言者を遣わして警告を与えます。
主はそのアマツヤに対して怒りに燃え、預言者を遣わされた。彼は王に言った。
「あなたの手から自分の民を救えなかった神々を、どうしてあなたは求めるのか。」
歴代志下 25章15節
しかし彼は、預言者を脅して預言を語るのをとどめます。
彼がこう告げているときに、アマツヤは言った。
「お前を王の顧問にした覚えはない。もうよい。打ち殺されてもよいのか。」
預言者は語るのをやめたが、こう付け加えた。
「あなたはこのような事を行い、またわたしの忠告も聞かない。
それゆえ神はあなたを滅ぼそうと決められたことが、分かりました。」
歴代志下 25章16節
アマツヤ王は、預言者の忠告に耳を傾けなかったのです。
3.アマツヤ王は高ぶってイスラエル戦いを挑んで負けた
エドムとの戦いで勝利して高ぶっていたアマツヤ王は、
今度はイスラエルに向かって、戦いを挑みます。
ユダの王アマツヤは、協議の結果、イスラエルの王、
イエフの孫でヨアハズの子であるヨアシュに使者を遣わし、
「来るがよい、戦いを交えよう」と言わせた。
歴代志下 25章17節
ヨアシュは、「あなたはエドムを打ち破ったと言って、思い上がり、うぬぼれている。
今は家にとどまっているがよい。」と言って、思いとどまらせようとしますが、
アマツヤ王は、それにも耳を貸さずに戦いを交えます。
イスラエルの王ヨアシュは上って来て、
ユダのベト・シェメシュでユダの王アマツヤと戦いを交えた。
その結果、ユダはイスラエルに惨敗し、
兵はおのおのその天幕に逃げ帰ってしまった。
歴代志下 25章21〜22節
結局惨敗し、城壁の一部が破壊されてしまい、
神殿のすべての金、銀、祭具、更に王宮の宝物が奪い取られ
人質も取られてしまったのです。
イスラエルの王ヨアシュはベト・シェメシュで、
ヨアハズの孫でヨアシュの子であるユダの王アマツヤを捕らえ、
エルサレムに引いて来て、
その城壁をエフライムの門から角の門まで四百アンマにわたって破壊した。
また彼は、オベド・エドムの管理下にあった、
神殿のすべての金、銀、祭具、更に王宮の宝物および人質を取って、
サマリアに凱旋した。
歴代志下 25章23〜24節
むすび.偶像崇拝が敗北を招いた
なぜアマツヤは、イスラエルに攻撃を仕掛けようとしてしまったのか?
それは、偶像崇拝をしてしまった結果なのです。
偶像崇拝をやめさせようとされた神が、そのように仕向けられたのです。
しかしアマツヤはこれを聞き入れなかった。
それは神の計らいによる。
ユダの人々がエドムの神々を求めたため、
神は彼らを敵の手に渡そうとされたのである。
歴代志下 25章20節
神はセイルの神々を導入したアマツヤを、イスラエルとの戦いにおける
敗北という裁きにあわせられました。
偶像崇拝こそ、北王国をアッシリアに捕囚にさせた原因でした。
また、やがて南ユダ王国が、バビロンに捕囚になる原因だったのです。
神を捨てることの恐ろしさが、アマツヤにはわかっていなかったのです。
私たちを造られた神を捨てることは、私たちにとって最大の罪なのです。
【今日の聖書】
あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。
出エジプト記 20章3節
国々の偶像は金銀にすぎず
人間の手が造ったもの。
口があっても話せず
目があっても見えない。
耳があっても聞こえず
鼻があってもかぐことができない。
手があってもつかめず
足があっても歩けず
喉があっても声を出せない。
偶像を造り、それに依り頼む者は
皆、偶像と同じようになる。
詩編 115編4〜8節