兄弟を憎む者は...
1.人を殺すという罪
殺人事件のニュースを聞くと、心が痛みます。
被害者の家族が、加害者を「絶対に許せません」と
語るのを聞くのも、心が痛みます。
罪は人を傷つけます。
安眠できなくし、笑顔を奪います。
健康を害し、ある場合は家庭を破壊します。
場合によっては、相手の仕事を続けられなくし、
生きる気力さえ奪ってしまいます。
人を力のない者にしてしまいます。
2.殺人の原因は憎しみ
なぜ、人を殺してしまうのでしょうか?
その一つの要因は、心の中にある憎しみです。
「憎まれて殺されて、殺した相手を更に憎む」
世界史も日本史も、歴史はその繰り返しだったように思います。
復讐、報復の連鎖の歴史です。憎しみは殺人と同じです。
実際に殺していなくても、心の中ではすでに殺しているのです。
3.憎しみは捨て去るもの
憎しみの感情が沸いた時、それを自分の意志で捨て去り
神に祈って、憎しみから解放されるよう求めなければなりません。
キリストは、人を決して憎みませんでした。
逆に、悪に対して善で返しています。
そのとき、イエスは言われた。
「父よ、彼らをお赦しください。
自分が何をしているのか知らないのです。」
人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。
ルカによる福音書 23章34節
自分を憎む者に対して、この祈りです。
あなたがたが召されたのはこのためです。
というのは、キリストもあなたがたのために苦しみを受け、
その足跡に続くようにと、模範を残されたからです。
「この方は、罪を犯したことがなく、
その口には偽りがなかった。」
ののしられてもののしり返さず、苦しめられても人を脅さず、
正しくお裁きになる方にお任せになりました。
ペトロの手紙一 2章21〜23節
キリストの内にこそ、模範が示されているのです。
ののしられてもののしり返さず、苦しめられても人を脅さず、
正しくお裁きになる方に、一切をお任せするのです。
【今日の聖書】
兄弟を憎む者は皆、人殺しです。
あなたがたの知っているとおり、
すべて人殺しには永遠の命がとどまっていません。
ヨハネの手紙一 3章15節