今日のできごと


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2017/9/2(土)



古事記の解釈

 今日は、千葉大学名誉教授の三浦佑之氏のお話を伺ってきました。
 いわゆる出雲神話の国譲りのお話を、詳しく説明してくださったのですが
 そのポイントは、古事記の原文の解釈にありました。

 従来の解釈でいえば、大国主おほくにぬし武御雷たけみかづちに国を譲る際の条件として、
 「自分のために住まい(現:出雲大社)を作ってくれ」ということでしたが
 原文を読むと、「作れ」とは、どこにも書いていないということでした。

 【古事記の該当箇所の訳文】
 唯僕が住所をば、天つ神の御子の天津日継知らしめす登陀流天の御巣如して、
 底津石根に宮柱布斗斯理、高天の原に氷木多迦斯理て治め賜はば、
 僕は百足らず八十くま手に隠りて侍ひなむ。


 「治めてくれ」とあるので、これを文字通り解釈すれば、
 「元々ある壮大な住居を、あなたが治めてください」となるということでした。
 さらに、それ以前に大国主がまだオホナムヂという名前であった頃

 須佐之男すさのおから、 名をオホナムヂから大国主命おおくにぬしのみことと変えて、
 大きな住まいを作れと命じられているので、その両方から解釈すれば
 国譲りの際に、建てられたのではなく、元々あったことになるそうです。

 ということは、出雲大社の真の主は大国主命おおくにぬしのみことではなく、
 武御雷タケミカヅチの属する、天つ神側ということになります。
 天つ神側のボスならば、天照大御神あまてらすおおみかみということになります。

 ということなので、国譲りと言われていますが、譲ったのではなく
 大国主命が、単に侵略されただけということになります。
 しかも従来、国を譲る代わりに出雲大社を建ててもらったということでしたが、

 まったく逆で、荘厳な出雲大社を攻め取られてしまったということになります。
 現在人々は、出雲大社で大国主命おおくにぬしのみことを拝んでいますが、
 出雲大社の本当のあるじは、天照大御神あまてらすおおみかみということになります。

 ただ顕界のことは天照大御神あまてらすおおみかみが司どり、
 幽界のことにおいては、大国主命おおくにぬしのみことが司るという解釈は、
 従来の解釈通りで良いようです。

 聖書の解釈も、聖書本文を正しく解釈することが重要です。
 聖霊のバプテスマを受けたペトロたちも、当初は「異邦人は救われない」
 と考えていました。彼らの聖書理解が間違っていたのです。

 ペトロたちは、コルネリウスの家に行って、そこでコルネリウスらが
 聖霊に満たされたのを見てはじめて、自分たちの間違いに気づくのです。
 異邦人も救われるのだということを、そこではじめて理解します。

 エルサレム教会の人々も同じでした。
 ペトロの話を聞いて初めて、理解するのです。
 救い主はただ単に、ユダヤ人だけを救うために来られたのではなかったのです。

 イエス・キリストは、すべての人々を救うために、
 十字架で血潮を流して、死んでくださったのです。
 そして、3日後によみがえられ、今も生きておられるのです。

 【今日の聖書】
 この言葉を聞いて人々は静まり、
 「それでは、神は異邦人をも悔い改めさせ、
  命を与えてくださったのだ」と言って、神を賛美した。
 使徒言行録 11章18節


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