今日のできごと


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2016/6/8(水)


 今日の祈祷会は、ヨナ書4章を一緒に読んで
 分かち合いをしました。一人で読むだけでなく、
 みんなで読んで分かち合うことによって、

 実にいろいろな発見があり、より深く考えることができ
 いい学びの時となります。今日も実に充実した、
 良いみ言葉への取り組みの時となりました。

 ヨナ書4章は、せっかくニネベの人々がヨナの宣教によって
 悔い改めたにもかかわらず、ヨナが神に向かって怒っている
 ところから始まります。

 しかしヨナの怒りに対して神は、怒りで返されず、
 きちんと説明して、諭していかれます。
 ヨナの心は、神の心と大きくかけ離れていました。

 そのかけ離れたヨナの心を、神ご自身の心に近づけるために
 神様はただ言葉で語るだけでなく、ヨナに体験学習を受けさせました。
 とうごまという植物を生えさせて、日射しを避ける陰を作ることで

 ヨナを大いに喜ばせ、次の日にそれを虫に噛ませて枯れさせて、
 さらに、焼けつくような東風を吹かせて、
 ヨナが、ぐったりと弱るようにさせました。

 すると、主なる神は彼の苦痛を救うため、
 とうごまの木に命じて芽を出させられた。
 とうごまの木は伸びてヨナよりも丈が高くなり、
 頭の上に陰をつくったので、ヨナの不満は消え、
 このとうごまの木を大いに喜んだ。

 ところが翌日の明け方、神は虫に命じて木に登らせ、
 とうごまの木を食い荒らさせられたので木は枯れてしまった。
 ヨナ書 4章6〜7節

 ヨナはとうごまの木を惜しんで、神に怒りをぶつけます。
 「生きているよりも、死ぬ方がましです。」
 すると、神様は言われます。

 神はヨナに言われた。
 「お前はとうごまの木のことで怒るが、
  それは正しいことか。」

 ヨナに尋ねるのです。
 ヨナは答えます。

 彼は言った。
 「もちろんです。怒りのあまり死にたいくらいです。」
  ヨナ書 4章9節

 実に大胆不敵な答え方です。
 まるで子供が父親に向かって、口答えしているような、
 大人げない子供っぽさも感じられます。

 神様はそんなヨナに対してこう語られました。

 すると、主はこう言われた。
 「お前は、自分で労することも育てることもなく、
 一夜にして生じ、
 一夜にして滅びたこのとうごまの木さえ惜しんでいる。

 それならば、どうしてわたしが、
 この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろうか。
 そこには、十二万人以上の右も左もわきまえぬ人間と、
 無数の家畜がいるのだから。」
  ヨナ書 4章10〜11節

 この後のことは、聖書には一切記されていませんが、
 この言葉を聞くときに、私たちは神様の深い憐みの心を
 理解することができます。

 神様にとって、滅びてよい人は一人もいないんだということ
 たとえ悪に染まって、ひどい罪の中に生きているような人で
 あったとしても、その罪を悔い改めたら赦してあげようと

 待っておられるのだ、ということを理解できるのです。
 神様は、世界中の人々がご自身のもとに帰ってきてほしいと
 熱望しておられるのです。

 神様は、ヨナがそのようなご自身の心を理解できるように、
 とうごまという植物を用いられ、虫も使われ、
 東風も用いられたのです。

 ご自身のお造りになられた、植物、昆虫、風を用いて
 神様の心がヨナにわかるように、実物レッスンを受けさせたのです。
 ヨナの心が、神ご自身の心に近づくようになさったのです。

 魚も出てきますから、神様は植物、昆虫、風、魚を用いられています。
 あれほど怒りっぽく短気だったヨナを、ニネベ宣教に用いられ、
 さらにその心が変わるようにと、各種被造物を用いて諭されているのです。

 そこに、神様のヨナに対する深い愛を感じます。
 神の前に悪が届くようなニネベの人々を、それでも見捨てずに愛され、
 さらに、そこに遣わしたヨナをも、弱いままで愛される神、

 神様は本当に、素晴らしい愛で愛してくださる神様です。
 私たちを愛してくださる神様は、そういう神様なのです。
 あんなに怒りっぽかったヨナを、それでも愛しておられるのです。

 私たちはどうでしょうか?
 「神様、わたしはあのヨナのような
  短気なものでないことを感謝します」と言われるでしょうか?

 もしそう言ってしまうと、
 徴税人とともに祈っていた、あのファリサイ派の人の祈りと
 同じになってしまいます。(ルカ18:9〜14参照)

 わたしもヨナのように弱くて、自己中心な罪びとです。
 ヨナの心が変えられるように、訓練し諭していかれたように
 わたしの心も変えていってください、と願わずにはおられません。

 【今日の聖書】
 主は言われた。
 「お前は怒るが、それは正しいことか。」
 ヨナ書 4章4節
 


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